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2018シーズン オフシーズンインタビュー

第20回 2017・18シーズン監督 田坂和昭さん

  • 情報掲載日:2019.01.11
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。
写真提供/福島ユナイテッドFC
写真提供/福島ユナイテッドFC

福島ユナイテッドFCは現在オフシーズン中。
選手たちの動向に、ドキドキしながら過ごすこの時期、クラブから流れてくるリリースに一喜一憂しております。

選手が移籍する、特に上のステージやより強いチームに呼ばれるということは、福島ユナイテッドの育成という部分が認められ、選手がパワーアップしている証拠。
福島を離れてしまうのは寂しいけれども、さらなる活躍を応援したいと思っています。

その中でも激震だったのは、2017・18シーズン監督を務めた、田坂さんの契約満了・移籍です。
福島に来た時も「どちらかというと茨の道を行くのが好きかもしれません。そのほうがやりがいを感じるというか、燃えるというか。いろいろ試行錯誤し、苦難を乗り越えていくことが楽しいんです。常にいろいろな経験を積んで成長したいんです(FUFC PRESS vol.10より)」と話していた田坂さん。新たな道を選んだのは、さすがだなと思いました。福島で一緒にさらなる進化を目指す姿も見たかったのですが…。

実は、2018シーズン終了間際、田坂さんにお話を伺う機会をいただきました。
田坂さんと一緒に福島に来て、栃木に移籍していく兼村コーチが、以前田坂さんについて「魅力的な人。虜です(笑)」と話していたのですが、本当に田坂さんと話をしていると、「ついていきます!」と心を持っていかれます。

活躍した若手選手たちも「監督への感謝」を口にすることが多く、田坂さんと選手との信頼関係を強く感じました。そういった関係はどう作られていたのか。

「俺は、みんなと一緒に勉強していくって話してる。
選手はプレーヤーで、俺らには決定権があるという違いがあるけど、お互いがお互いに向上するということを考えよう、と伝えていた。

一緒に向上して、戦っているから、結果が出た時は我々もうれしい。悔しい時は我々も悔しい。
メンバーに入れない選手はどうにかしてあげたいし、ちゃんと見てるからね、頑張り時だからねという話をしていた。

“一緒に戦う”というのがスポーツのいいところで、だから、ウソはつけないし、本性が出る。点をとった時、勝った時にスタッフや監督も爆発的に喜んでいるのは本性。
一緒に成長しているからこそ、そういう気持ちになる。」

わかりやすい言葉、見た目によらない親しみやすさ。
多分福島県で「理想の上司ランキング」をやったら上位に入るはず!
ということで、田坂さんに部下・後輩とうまくやっていく方法はないか聞いてみました。

「特効薬はない。時代とともに変化しているから。
けど、どういう気持ちで、どういうタイミングで相手のことを思って話すか。
コミュニケ―ションというのがすごく大事。
何が正解っていうこともない。本当に、チームは生き物、会社も生き物だと思う。
わからない。答えがない。」

ちょっと悩み気味に聞いたせいか、田坂さんが「いいこと教えてあげる」と、選手にも伝えていたという、次のことを教えてくれました。

「過去のことを考えても変わらないし、未来のことを考えても不安になったりする可能性がある。
だからこそ今を考えなさい。今が大事。
我々も今日できること、今日精一杯やるのが一番いいこと。

一人になった時に、未来のことを考えればいい。
一人になって自分の中で自分へ話しかけている時に、自分に対して何と言うか。
自分の中でネガティブなことを言うと落ち込んでしまう。
明日頑張ろうとか、次トライしてみようと、自分に対して前向きな言葉をかける人が前向き。
未来を考える時は、自分に対して言っていることをポジティブに。

一日のうち、ほとんどは自分と話している。
自分と話す時にどうやって前向きなことを話すのか。」

今シーズン、お話を伺った選手たちが辛い時もきちんと前を向いていて、ポジティブだなぁと思っていたのですが、原点はこれだったのでしょうか。
私も実践していきたいと思います。

田坂さん、福島に来てくれたこと、様々なお話を伺えたこと、本当にありがとうございました。
今後のご活躍も応援しています!!

(取材日:2018年11月30日)

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