
寒さが厳しくなる今が食べ頃。甘さを増していく幸せの果実
福島県内でもトップクラスのイチゴの収穫量を誇る矢祭町。寒さが厳しくなるこの時期、約15軒のイチゴ農家では、甘い香りがビニールハウス内に広がる。矢祭町内で栽培されているイチゴのほとんどは、粒が大きく美しい色合いの「とちおとめ」。約35アールのハウスで栽培している鈴木 治さんは「冷え込みが激しい1月と2月は、甘みがしっかりと実に蓄えられ、最もおいしい時期になります」と、赤く色づいたイチゴを見守りながら話す。

この地域で採れるイチゴは格別に甘く、それを引き立てるさわやかな酸味が感じられるのが特長。初めて口にした方はみんな、その甘さとクセが少なく食べやすいことに驚くという。おいしい理由について「とにかく気候が良い。イチゴを栽培するのに適しています」と鈴木さん。冬の日射量が多く、昼夜の温暖差の激しい気候が、糖度が高くおいしいイチゴを育む。周囲の山々から注がれた地下水が豊富な栄養分を含むことも重要だという。
新鮮な矢祭町のイチゴは、矢祭町内の直売所や農家で購入を
鈴木さんをはじめ農家の日々の努力も、矢祭町のイチゴが甘い理由の一つ。ハウス内はイチゴの成長に適した17度を常に保ち、地温を下げないよう、苗の根本を黒いビニールで覆う。苗を植え付けてからも、栄養が行き届き、病害虫が発生していないか毎日目配りをする。
年によって異なる気候にも柔軟に対応。「厳しい天候のときも、時には農家同士助け合いながら、生育に精一杯取り組んでいます」と鈴木さんは笑う。また土耕栽培を採用し、土作りに一段とこだわる鈴木さん。有機肥料にモミガラなどを混ぜて作る「ボカシ肥料」を用いて、大地本来の地力を生かしながら育てている。
農家の愛情をたっぷりと受けて育ったイチゴは、福島県内の「ヨークベニマル」にて販売。摘みたてを味わいたい方は、農産物直売所「太郎の四季」や、「イチゴ直売」ののぼりがあるハウスなどで購入を。矢祭町内には限定スイーツも登場。矢祭町を訪れて幸せの味を楽しもう。

時期限定スイーツでイチゴの甘みを堪能
矢祭のイチゴは青臭さがほとんどなく、イチゴの甘みをしっかりと感じられる。だからこそ、餡やクリームの甘みに負けることなく、イチゴ本来の風味を生かしたスイーツ作りが可能だ。超特大のイチゴを使った大福や、数量限定生産のケーキなど、時期限定のスイーツが矢祭町内の菓子店やカフェで楽しめる。


Information
JA 東西しらかわ農産物直売所 みりょく満点物語 矢祭店「太郎の四季」
- 住所
- 電話番号
- 0247-46-2405
- 営業時間
- 9:30~18:00
- 休み
- 第3火曜日
- 駐車場
- あり
- 備考
- ハウス直売(イチゴ直売ののぼりが目印)、福島県内各地のスーパーなどでも販売