初夏の爽やかな空気に触れようと昼休みに歩き出した先は、福島市の新浜公園。私が幼稚園児だった頃の記念写真にも納まっている、タコ型すべり台を懐かしみつつリフレッシュしていると、空腹だったことを思い出しました。


公園から信号を渡ると目に入る、そよぐ緑の暖簾がお店の目印。引き戸を開けると、女将さんが「いらっしゃいませ」と穏やかに迎え入れてくださいます。
「彩食 おさい」さんは平成21年4月にこの場所にオープンし、今年(2021年)で13年目。おばん
ホワイトボードのメニューは、定番に加えていくつか入れ替わりますが、 毎回魅力的で迷います。


今日は店名を冠した「おさい畑セット」と、酵素ジュースもいただくことにしましょう。
お邪魔する度に気なっていた酵素ジュースは、リンゴと梅の2種。初めての酵素ジュースは梅でお願いしました。

自家製の酵素たっぷり梅シロップが、ソーダで割られて代謝もアップ!日々の疲れも吹き飛びます。
待つこと10分ほど。今日のメニューのいいとこ取りなハイスペックメニュー「おさい畑セット」が到着です。

目の前に運ばれてきた瞬間、まるで鼓笛隊のテナードラムのように配置された器の数々に目を奪われます。
私が「おさい」さんを気に入った理由のひとつがチリコンカンなのですが、 給食で食べたような挽き肉、トマト、ひよこ豆といった一般的な具材のみならず、ふんだんに入った野菜で旨みと食べ応え満点。そしてしっかりスパイシー。
実はトマトが苦手な私でさえ、スプーンのスナップを止めることはできませんでした。


「おかわりできますよ」と声を掛けてくださるご飯は、麦飯のありがたさ。みそ汁も、高野豆腐に大根、人参、ごぼう、さやいんげん…と、 もはや麦飯とみそ汁だけで満足セットが成り立つレベル。


単独メニューにもなっている「鯵(アジ)の南蛮漬け」も、「おさい畑セット」に加わります。たっぷり乗ったシャキシャキの玉ねぎも、下に敷かれたレタスが南蛮酢ごと受け止めてくれるので、こぼさぬように包んで口までそーっと運びます。


たくさんの器の中で見たことのない食材に気付き、女将さんに尋ねると、NHKドキュメンタリー番組「やまと尼寺精進日記」で見た「いたどりのきんぴら」を再現されたとのこと。こうして珍しい食材を織り交ぜて、楽しませてくれのもうれしいですよね。

他にも、以前いただいた「鮭カマの柚香焼き」の、脂の乗った厚い身の食べ応えはもちろん、じっくりと焼かれ、パリッと仕上がった皮のおいしかったこと。皮の裏についた脂の旨みがたまりせんでした。


「チキンの香味だれからめセット」をいただいたときは、まるで家紋のように盛り付けられた鶏肉に、たっぷりの香味ニラだれを乗せたスタミナみなぎるセットで、この日も満足。


窓から入るそよ風、ラジオから流れる音楽、魚を焼く音。ここでは、ゆったりとした心地良い時間が流れています。

公園向かいの止まり木的食堂。
身体の内側からほぐしてもらいたいときは、「おさい」さんですね。またすぐに伺わせてください。
ごちそうさまでした。
Information
彩食 おさい
- 住所
- 電話番号
- 024-522-3584
- 営業時間
- 11:30~14:00 ※夜の営業時間は問い合わせを
- 休み
- 毎週火・水曜日
- 駐車場
- なし