ボーカル・ゆかのパワフルかつソウルフルな歌声と、それを支える良質なバンドサウンドで、スタンダードブルースを中心にカバーする「BLUES SNACKS(ブルース・スナックス)」。6月28日(金)には、「福島アウトラインで」憧れのバンド「blues.the-butcher-590213(ブルーズ・ザ・ブッチャー)」のオープニングアクトを務める。1年間の活動を振り返りつつ、ライブの意気込みや今後の方向性についてインタビュー。
―結成の時期と、きっかけを教えてください。
社長(Ba)「結成したのは2018年の3月。その翌月に、永井ホトケ隆さんが所属する「blues.the-butcher-590213 (ブルーズ・ザ・ブッチャー)」のライブが福島市であって、オープニングアクトとして出るために結成しました。永井ホトケ隆さんは、日本のブルース界の第一人者と言えるアーティストで、ボーカルのゆかちゃんが永井さんの大ファンなんです」
ゆか(Vo&Gt)「私は前に組んでいたバンドで、何回か「ブルーズ・ザ・ブッチャー」の福島市公演のオープニングアクトを担当したことがあったんですけど、そのバンドが解散しちゃって。今年のオープニングアクトはどうしますか?って声をかけてもらった時に、「誰にも譲りたくない!」って思って、急いでバンドを組みました(笑)。
わたしはギターを始めたばっかりで、まだ下手くそなので、一緒だと安心してギターを弾ける人、上手な人達を集めました」
社長「有無を言わさず招集された、という感じ(笑)」
ゆか「結成当初は単発バンドのつもりだったけど、やってみたら意外と楽しくて、今に至ります」
―個人的に、ゆかさんはボーカリストのイメージがあったので、ギターを弾いてる姿は新鮮に感じました。
ゆか「永井さんに憧れて、このバンドを組む時に始めたんです。買ったのは結構前だけど……永井さんと同じようなギターを買いました。60回ローンで!U-ONE MUSICから!(笑)
ギターを始めたはいいものの、非常に難しい。歌詞も覚えて、ギターも覚えて。一緒にやるとガチャガチャになっちゃう。やっぱり歌だけ歌ってる方が楽しい(笑)。でも、一度持ったギターは降ろさないと決めたので。
最初の頃は音出さないように弾いてたんですけど、間違ってもいいからガンガン音出していくようにしました」
社長「"ガッカガッカ"のリズムね」
ゆか「そうそう、いわゆるシャッフルのリズム。今、ダウンピッキングで"ガッカガッカ"って弾くことしかできないから(笑)。ギターパンダさんからは「ダウンピッキングの女王」って言われたりして(笑)。
ギターに歌がつられて、思うように歌えないとイライラすることもあんですけど、たまにうまくいくと、楽しいなと思うこともある」
社長「楽しそうに弾いてるよ」
いさむ(Dr)「ステージを重ねるごとにうまくなってる。"ガッカガッカ"が、ちゃんと聴こえるようになってきてるね」
―バンド名にもある通り、主にブルースの楽曲を演奏されていますが、どのように選曲しているんですか?
ゆか「昔のブルースの楽曲、”スタンダードブルース”から、わたしが「これやりたい!」って思った曲を選んでます」
のりお(Cho&Ba)「基本的にそうだね」
社長「あくまでボーカルありきなので。ボーカルが歌いたい曲を選んでます」
―ブルースという音楽の魅力とは?
いさむ「俺の持論で言えば、日本で「ブルース」って言うと、ひと昔前の暗いイメージがあると思うんですよ。ギターの人が自己満足でやっているような。でも本場のブルースは全然明るくて、みんなで踊りながら聴くような音楽なんです。演奏してても楽しいし、聴いていても楽しいもの。そういうブルースをやりたいなと思ってます」
ゆか「憂鬱を吹き飛ばす、笑い飛ばしてくれるような音楽なんですよね。人種を問わず通ずるところはあるのかな、と思います」
―ステージに立つ上で、こだわっている点などありますか?
社長「ゆかちゃんが、すごく個性のあるパフォーマンスをしてくれるので、俺たちがそれを支えているという感じ」
のりお「動と静って感じだよね。ボーカルがしっかり、気持ちよく歌えるように演奏しています」
ゆか「どうもありがとうございます(笑)」
いさむ「まぁ、フロントはボーカルとギターの2人だからね。歌があって、リードギターがあって、それをドラムとベースがいかに支えるか。でも俺らも出たいところは出る。一人の個性も大事だけど、バンドでやっている以上、バンドとしての一体感も大切にしたいですね」
―みなさん、音楽を始めてからキャリアが長いと思いますが、音楽をやっていて良かったと思う瞬間はありますか?
いさむ「友達、知人の輪が広がっていくのは楽しいよね」
ゆか「どうせうまくなれないなら、音楽好きじゃない方がよかった!って思っちゃう時もある。でも、たまに誉められると、やっぱり音楽やってて良かったー!って思う(笑)。カバー曲ではあるんですけど、「ゆかちゃんが歌うこの曲が好き」って言ってもらえた時なんかは、うれしいですね」
社長「結構、今のバンドは楽しいです。お客さんが楽しそうにしているのが見えるし、実際そういう反応が返ってくる。それを実感できると演奏していても楽しい。独りよがりとか、自己満足じゃない、お客さんを楽しませる音楽ができるバンドだと思います」
いさむ「上手だったって言われるより、楽しかった、面白かったって言われる方がうれしいね」
のりお「これまでやっていたコピーバンドだと、お手本があって、それをなぞるということに神経を集中していたんですけど、自分なりのイメージで弾ける瞬間があれば良いな、と思っていた時にちょうどこのバンドに誘われて。歌ってくれる人がいてこそ、ギターが弾けるので、本当に良い機会をもらったと思ってます。
個人的に、ブルースはまだまだ勉強中。メンバーからもいい刺激を受けているし、
この歳になって、まだ学ぶことがあるというのはうれしいこと。惰性じゃなく、そういう活動ができているのは良いことだと思う」
―今年も、6月28日(金)に「ブルーズ・ザ・ブッチャー」のオープニングアクト出演が決まっています。みなさんにとって「ブルーズ・ザ・ブッチャー」はどんな存在ですか?
社長「メンバーの永井さんは、日本のブルース界に大きな影響を与えた「ウエスト・ロード・ブルース・バンド」のボーカリストで、本当に偉大な人なんです」
ゆか「聴くだけで身体がうずくようなブルースというのが、わたし達の目指すところなんですけど、「ブルーズ・ザ・ブッチャー」の演奏がまさにそれで。音が行進してくるみたいな!ビートだけで、わくわく、ぞくぞくする」
社長「とにかく「ブルーズ・ザ・ブッチャー」のライブを見に来てほしい」
ゆか「文字だけで伝えるのは難しいけど……本当に「ブルーズ・ザ・ブッチャー」はすごいので、ぜひ見に来てほしい!血湧き肉躍るようなライブになるはず。ブルース好きじゃなくても絶対楽しめます」
―オープニングアクトとしての意気込みを教えてください。
ゆか「永井さんに成長を見せたい!」
社長「あくまでターゲットは永井さん(笑)」
ゆか「成長していかなかったらオープニングアクトをクビになっちゃうでしょ?いつも同じだったらつまらないし。少しでも永井さんのパフォーマンス、「ブルーズ・ザ・ブッチャー」のパフォーマンスに近付きたい」
のりお「バンドとして、グルーヴ感、一体感のある音楽表現ができたらいいなと思いますね」
―今後の目標を教えてください。
ゆか「今はスタンダードブルースが中心だけど、ゆくゆくはロックンロールとかR&Bもブルージーにして、わたし達のカラーにして披露できればいいな」
のりお「これが「BLUES SNACKS」の音だ、というものができればね」
ゆか「あとワンマンライブはやりたい。この1年間、いい塩梅にオープニングアクトとかライブイベントの出演が続いて、ライブやってる感覚はあるけど、やっぱりワンマンライブをしてみたい」
のりお「なるべく週1回くらい集まって練習しているけど、社会人としてはすごいことだと思うんだよね。それだけ力が入っているバンドということ」
社長「老いても前進し続ける、進化し続ける、ってことでいいんじゃないでしょうか」
インタビューを通して、メンバーのみなさんのブルースに対する想いや、探求心がひしひしと伝わってきました。インタビュー後、練習されるとのことで1曲聴かせていただきました!その様子は本誌「シティ情報ふくしま」6月号のオフショットをご覧ください♪
★「日刊シティ情報ふくしまWeb」をご覧の皆さんに、「BLUES SNACKS」メンバーからメッセージ!
Information
ブルーズ・ザ・ブッチャー ”Blues Before Sunrise”リリースツアー第2弾
出演/blues.the-butcher-590213(永井ホトケ隆(Vo&Gt)、沼澤尚(Dr)、中條卓(Ba)、KOTEZ(Harmonica&Vo))+うつみようこ(Vo&Gt)
オープニングアクト/BLUES SNACKS
- 開催期間
- ※本イベントは終了しました。
2019年6月28日(金) 19:00開演 - 会場名
- 福島アウトライン
- 会場住所
- 料金
- 前売4,000円、当日4,500円(1ドリンク別当日500円)
U-ONE MUSICで発売中 - 問い合わせ先
- U-ONE MUSIC
- 問い合わせ先
電話番号 - 024-597-7202
撮影協力/むとうさん(@k_rock_mt)
撮影場所/時代屋 シーズン2