まず、この愛らしい見た目に注目を。ズコットとはイタリアの伝統菓子でドーム型のケーキのこと。牧師さんやヨーロッパの兵隊の帽子が由来という説もある。

「食べてみると軽い食感に驚きますよ」と笑う店主の大槻政一さんは、大正5年創業の老舗菓子店の3代目。先代から受け継いだ評判の高い和菓子に加え、洋菓子作りにも愛情を注ぐ。

話題の「ズコットチーズケーキ」は、丸ごと全部ふんわりしっとり。やさしい食感と甘さ控えめの素朴な味わいが特徴。隠し味のレモンがさわやかなうまみを引き出している。中はスフレのようで口の中でスッと溶け、ついもっと食べたくなる。地元だけでなく、遠方から訪れるファンが多いというのも納得のおいしさだ。

大きなケーキは家族で楽しむだけでなく、贈り物や誕生日に利用されることも多いそう。毎日焼きたてが店頭に並ぶが、数量限定なので事前に電話のうえ来店を。可愛いズコットを連れて帰ろう。