JR常磐線・浪江駅から徒歩190歩の場所。
「カーニバルステーション」と称されたビルの情緒に吸い寄せられるように入場です。
カーニバルステーションの中をドキドキしながら進むと、昨年(2023年)1月22日オープンの新店「ジンギスカン絆」さんの濃紺の暖簾とマスコットたちがお出迎え。
がらりと引き戸を開けると、見るからに優しさ溢れるオーナーの「お待ちしていました!」の声に迎えていただきました。
店内を見渡せる小上がりの一番奥に陣取ったら、さっそくメニューをチェック。
ランチメニュー(2024年6月から再開)は数量限定の「日替わり定食」など。内容は、1週間ごとにお店のInstagramで配信されるので、事前のチェックもおすすめです。
定番の「ジンギスカンカレー」や「ジン飯」なども気になるところ。
その中でも、お店の代名詞的メニュー「ジンギスカン定食」は外せませんね。せっかくですから、ラムチョップ(1,100円)にノンアルコールビール(500円)も添えて、気分だけでも浪江の夜を味わいたいと思います。
オーダーを告げると、しばらく店内に流れる90年代BGMに左耳を傾けつつ、右耳ではラムチョップを焼く高音域を確認。
背肉のかたまりから、肋骨の間を切り分けたラムチョップ。骨付きラムの鼻腔をくすぐるワイルドな味わいに、岩塩+ペッパーが効いて、口の中でふくよかに広がります。
焼き目は香ばしくジューシーなラムを、遠目に見たら、いつまでもハーモニカを吹いているように、骨のギリギリまで名残惜しく堪能。ノンアルながら、やはりビールを添えて正解でした。
胃袋のウォーミングアップも完了した頃、鉄板アツアツ「ジンギスカン定食」が運ばれてきました。
鉄板の上に敷かれたキャベツ、モヤシ、ピーマン。その上に配置されたラム肉のボリューミー。なにより、センターに落とされた卵のビジュアルは、浪江町を象徴する請戸に昇る朝日のよう。
甘みとコクのある特製の焼きダレに、崩し割った卵黄が絡んで濃厚!驚くのは新鮮なラムの柔らかくて臭みのない上質さ。
店主は、こちらが初めての飲食業。このラム肉の美味しさを知ってほしいと一念発起されたのも納得の味わい。
たっぷり野菜の有難さは終盤にも発揮され、旨みを吸った野菜を玉子がとじたあたりがまた格別!鉄板で供されるからこそ楽しめる味わいに、ご飯が足りなくなるほど。
濃厚タレとは対照的に、小鉢の筍の土佐煮が優しくもちょうど良い塩梅。トータルで計算されたようなお盆の上。漬け物で残りのビールを流し込めば、満足満腹。
オーナーに店名“絆”の由来はと聞くと、「浪江町で食べて飲んで、楽しく笑える飲食店を作り、1つでも灯りが増え、文字通りたくさんの人たちとの絆を深めれたら良いなと思って」とのこと。
以前は浪江町には飲食店があまりなく、それならばと自身でオープンされたお店で、着実に新たな“絆”を生み出しています。
「浪江町で絆がどんどん広がり、1年を迎えることも出来、本当に浪江町でやって良かったと思います。これからも、どんどん絆を皆さんと深めていきたいです」と笑顔で語ってくださいました。
浪江町でいただいたジンギスカンは、鉄板の湯気とこだわりのメニュー、オーナーの優しさに包まれていました。浪江町に泊まれたなら、ジンギスカンで乾杯が絶対正解。
食事中、なんとか常磐線で来れないものか、ずっと考えていたほど魅力的なお店。お腹の中に大漁旗がはためいているような満足感です。
ごちそうさまでした。
食後は、浪江町を訪れた理由のひとつ、お気に入りの日本酒「磐城壽」を求め、「道の駅なみえ」へ。「甘酒ソフト」を味わい、クールダウンして帰路に就くことにします。
Information
ジンギスカン絆
- 住所
- 電話番号
- 0240-23-6661
- 営業時間
- 11:00~14:00/18:00~22:30
※ランチタイムは火・水・木・金曜日のみ営業 - 休み
- 毎週日曜日
- 駐車場
- あり
- リンク
-
https://www.instagram.com/zingisukan.kizuna/