あっという間に3月。新たな環境に進まれる方も多いことと思います。
そして、受験生のみなさんは勝負の月。食堂を愛する受験生のみなさんに活力を与えるべく、今回は二本松市小浜の「相模屋食堂」さんに決めました。
国道4号線から459号線へ。伊達政宗が若き日を過ごした小浜城跡から1.5㎞ほど南へ進んだあたりに、ドジャーブルーの看板が現れます。
この立地、街道沿いの番所の如く、空腹のままの通行を許してくれません!チョコレートカラーの屋根と白い壁。掛けられた木の看板が、エントランスをぐっと引き締めています。
引き戸を開けると、うれしくなるほどの落ち着く昭和感。テーブル席と小上がり。他にも宴会ができる部屋が2室。
ここは、木札メニューを正面にテーブル席を陣取りましょう。
毎度、代名詞のカツ丼を頂いておりますので、今日は「焼肉定食」を。そして、気になっていた小浜らしい「政宗ラーメン」も追加のわんぱくオーダー。
調理を待つ間は、いつも広島カープのレジェンドたちへご挨拶。
「相模屋」さんのカツ丼は、豚骨・鶏ガラ・野菜で取ったラーメンスープ+かえしで煮込む、コクのあるしっとりタイプ。
トップのニラが存在感を発揮する、ニラ玉のニュアンスがまた良いんです。
「1時間働いてカツ丼が食べられたら嬉しい」と、最低賃金以下に据え置きされた価格にも愛を感じます。
多くのお客さんがカツ丼をオーダーしますが、木札で並ぶ他のメニューも気になるところ。
でも結局、カツ丼を頼んじゃうんですけどね…。
気になるアイテムが散りばめられた店内を見まわしていると、およそ10分ほどでしょうか、「政宗ラーメン」with「焼肉定食」の到着です。
目玉焼きの独眼竜!若き伊達政宗が居城していた小浜城に由来する政宗ラーメン。しょう油と味噌とで選べるのも良いですよね。
カツ丼が旨いのはラーメンスープが旨いからなんです。
焼肉定食は、ほどよい噛み応えな豚ロース。香ばしく甘じょっぱいタレと、バターの風味が相まって、ご飯に合わないはずがない!
後半はキャベツにたっぷりのレモン果汁を搾って、それを焼き肉で包んでいただく味変。
生姜焼きでもなく、玉ねぎ入りのタイプでもない焼肉定食に行きついたと店主も仰るように、バターのコクとさっぱりとしたレモンがシンプルに心地良いです。
焼き肉→ご飯→ラーメンスープの回転は周回ごとに早まるばかり。近い将来、このローテで発電できますね。
勝つ丼!政宗!さらには、奥州唯一の子どもの守護神「萬人子守地蔵尊」近接の相模屋さん。
定食部を代表して前倒しの勝どきをあげます。受験生の部員のみなさん、勉強で頭は満腹でも定食は別腹といきましょう!
先代の店主が、昭和33年に神奈川県・相模原市から地元・旧岩代町へ帰郷。相模屋呉服店として創業されました。そこから一念発起して、昭和42年に食堂に業態変更。初めての飲食業チャレンジは、二本松駅前の飲食店で1ヵ月ほどの修業したのちにスピード開店!
すると同じタイミングで、小浜に丸石サイクルの工場が操業開始。開店当初から工場のみなさんの来店で大繁盛!先代の「相模原時代の苦労を忘れぬように」との思いから「相模屋食堂」と名付けられました。
旧岩代町の街道沿いには名店が並びますが、「相模屋」さんも現店主に続いて3代目が調理場に立たれており、歴史を紡がれて行くのがうれしいですよね。
次回は未食のメニューにしようかな。でもやっぱりカツ丼にしちゃうんだろうなぁ。
また小浜の関所に立ち寄らせてください。
ごちそうさまでした。
Information
相模屋食堂
- 住所
- 電話番号
- 0243-55-2150
- 営業時間
- 11:00~14:00/17:00~19:00
- 休み
- 毎週月曜日
- 駐車場
- 5台