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古関裕而の心の山=弁天山?【連続テレビ小説「エール」感想】

連続テレビ小説「エール」超☆福島解説~第5回~

  • 情報掲載日:2020.05.08
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

少年時代の名シーンの舞台はどこの山か

主人公・裕一の子ども時代、第6話のラスト。ガキ大将(村野鉄男)一家が夜逃げしたことを聞いた裕一が、自宅を飛び出して走り出し、どこかの山(丘?)に行きます。その山の上で、ガキ大将が書いた詩に自分のメロディーを付けた「浮世小路行進曲」を歌い、ハーモニカで演奏する。涙をつつーっと流す子役の石田星空(せら)くんの演技。上手い!上手すぎる‼思わずもらい泣きしそうになる名シーンでした…。

それはそうと、裕一がいるこの山はどこの設定なの?感動的なシーンだっただけに、余計に気になってしまいました。石田くんが、「(福島市にある)信夫山でハーモニカを演奏するシーンを撮った」と話しているインタビュー記事を見ましたが、周囲の街や山の景色を上手に合成したようで、信夫山らしさは感じられません。(追伸:画面に映る街並みを見て「福島市って、こんなに小さな街なんだ~」と思った人がいたら、誤解ですよ!100年前の情景を再現した合成映像ですから‼

少年の裕一が、福島市大町にある自宅から自力で行ける山で、眼下に大きな川(おそらく阿武隈川)が流れ、その先に福島盆地が広がる景色が望める所…。これらの条件を兼ね備えた場所は、そう、「弁天山」しかありません!

福島県庁から直線距離で約1km。実はかなり市街地に近い弁天山。手前を流れる阿武隈川とのワンセットの風景で、多くの福島人の脳裏にインプットされています
福島県庁から直線距離で約1km。実はかなり市街地に近い弁天山。手前を流れる阿武隈川とのワンセットの風景で、多くの福島人の脳裏にインプットされています

弁天山といえば、福島市渡利地区にある、地元民にとって親しみのある山。展望台や子ども向けの遊具などもあり、遠足やお花見の定番スポットです。古関裕而本人が少年だった大正時代には、おそらく市街地に高い建物がまだなかったので、実家のある福島市大町付近からは、信夫山よりこの山の方がかなりの存在感で確認することができたはず。裕而自身にとっても、馴染み深い山だったと想像できます。

そして実はこの山、古関裕而がデビュー時期に作曲した「福島夜曲(セレナーデ)」の歌詞にも出てきます。この曲は、画家・竹久夢二が福島のことをモチーフに書いた詩に、裕而がメロディーを付けたもの。以前このコラムで紹介した「吾妻山」「信夫山」という、福島市を代表する2つの山と並んで、この弁天山も堂々と歌われています(一部バージョンの歌詞には登場せず)。

おそらく、ドラマ制作陣はこれらのことを踏まえて、あえて裕一少年を弁天山に登らせる設定にしたのではないか。こう推測するんですが、どうでしょうか?

木が多すぎて眺めは残念な弁天山の展望台付近。ここでロケしなかったのは、この木のせいかも。眼下を流れているのは阿武隈川。木がなければ、劇中で裕一少年が佇んでいた場所に似てる(かな?)
木が多すぎて眺めは残念な弁天山の展望台付近。ここでロケしなかったのは、この木のせいかも。眼下を流れているのは阿武隈川。木がなければ、劇中で裕一少年が佇んでいた場所に似てる(かな?)

蛇足ですが、この弁天山。近年は、同じ渡利地区にある「花見山」が観光地として脚光を浴びている陰に隠れて、存在感が薄くなりがち(←ええ、私の勝手な印象です)。

今回のドラマ登場(してない?)を機に、「がんばれ、弁天山!」と、私は勝手にエールを送りたいと思います。

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