1歳から2歳になるまでの間に1回、就学前の1年間にもう1回の接種が推奨されている、麻しん(はしか)・風しんワクチン。
そもそも、麻しん・風しんとはどのような病気なのか、予防するにはどうすればいいのか。正しく理解して、ワクチンを接種しましょう!
麻しんの感染力はインフルエンザの約10倍!?
麻しんは、強い感染力を持ち、重い合併症を引き起こす感染症です。感染力は、1人の感染者が他の人に感染させる人数が、インフルエンザは1人から2人ほどであるのに対し、麻しんは12人から18人ほどにのぼります。
また、飛沫感染や接触感染に加え、空気感染もするところが特徴的で、手洗いやマスクのみでは完全な予防ができません。
症状は、重い風邪の症状から始まり、その後高熱や全身の発疹が起きます。肺炎や中耳炎を合併しやすく、1,000人に1人の割合で脳炎を発症すると言われています。
近年、世界的に麻しんが流行しており、ヨーロッパ地域では、2023年の麻しんの症例報告が前年の30倍以上に増えるなど、危険な状況です。
そのため、日本でも海外からの麻しんウイルスの持ち込みリスクが高まり、麻しん排除国となった日本でも流行に注意が必要です。令和6年3月には、小学校就学前の児童の感染事例が確認されました。
子どもより大人が重症化する風しん
風しんは空気感染することはなく、主に飛沫感染によって広まります。1人の感染者が他の人に感染させる人数は5人から7人ほどになります。
症状は、子どもは比較的軽いですが、大人が感染すると発熱や発疹の期間が子供に比べて長く、関節痛がひどいことが多いとされています。
特に、風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が感染すると、難聴や白内障、心疾患などの症状を持つ(先天性風しん症候群)赤ちゃんが生まれることがあります。心配な場合は主治医に相談しましょう。
麻しん・風しんを予防するには
麻しん・風しんの予防にはワクチン接種が最も有効だと言われています。どちらも治療法が無いため、ワクチンで予防することが重要になります。社会全体で感染が拡大しないように努め、ワクチン接種を通して集団免疫を高めることが大切です。
麻しん風しんワクチンは、以下のスケジュールで接種することが勧められています。
- 【第1期】1歳から2歳になるまでの間に1回
- 【第2期】小学校就学前の1年間にもう1回
1歳の誕生日プレゼントと、小学校入学祝いのプレゼントに、麻しん・風しんワクチンを贈りましょう!
【Point】子どもだけじゃない!大人の風しん予防
(1)昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性※は、公費で予防接種が受けられます。(令和6年度終了予定)
※対象世代の男性は、これまで風疹の定期接種を受ける機会がなく、抗体保有率が他の世代に比べて低いとされています
(2)妊娠を希望する女性やその配偶者を対象に予防接種費用の助成制度があります。問い合わせはお住まいの市町村へ。
Information
この記事に関する問い合わせ
- 問い合わせ先
- 福島県感染症対策課
- 問い合わせ先
電話番号 - 024-521-7238
- 備考
- 予防接種や予防接種費用助成制度などに関する問い合わせはお住まいの市町村へ