2021年にスタートした「E-Actふくしま環境リレーコラム」。「日刊CJ Monmo Web」にて、所属団体の取り組みについてリレー形式で紹介しています。
「E-Actふくしま」の詳細はコラム第1回 をご覧ください。
第35回は「福島大学 後藤 忍・環境計画研究室」です。以下、福島大学共生システム理工学類・後藤 忍教授よりご説明いただきます。
福島大学 後藤 忍・環境計画研究室の紹介
福島大学の後藤 忍・環境計画研究室では、物事のつながりを重視して総合的に捉えるシステム思考に基づいて環境問題を把握し、解決のための様々な手段を組織的に配列して、人間と環境へ能動的に働きかける環境計画のアプローチを研究しています。
具体的には、
- 野生生物の生息を支援するエコロジカル・プランニング
- 資源・廃棄物の全体の状況を把握する物質フローの分析
- 環境計画の進行管理に貢献する総合的環境指標の開発や環境負荷の“見える化”
- 人々の意識・行動の変革を促すための環境教育教材の開発や環境メディアの特性分析
などを行っています。
このように、幅広い領域を扱っているのが研究室の特徴です。イメージとしては、国や地方自治体が策定する環境基本計画が対象としている、環境問題の領域や施策をすべて守備範囲として取り組んでいる研究室と言えます。
福島市の環境施策との連携
福島市の環境施策にも関わらせていただいています。2001年度から始まった小学生対象の環境教育事業「ふくしまエコ探検隊」では、開始当初から企画・運営に携わっています。独自の教材などを使って、子どもたちが分かりやすく楽しく環境について学べるように取り組んできました。
また、2013年度から始まった「ふくしま環境フェスタ」では、自作した自転車発電機を中心に、発電について楽しく学ぶブースを出展しています。おかげさまで、子どもたちを中心に毎回多くの方々がブースを訪れてくれます。
2024年12月8日には、郡山市ふれあい科学館主催の「おもしろ科学びっくり箱」の事業で、「自転車発電でクリスマスを楽しもう!」のタイトルで企画を実施し、自転車発電でクリスマス・ツリーの点灯やクレーンゲームの操作をしたり、単極モーターをつくったりしました。
2011年3月に起きた東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の後は、環境教育の観点から特に原子力・放射線教育に力を入れて取り組んでいます。原子力・放射線教材や伝承施設の展示説明文を対象にした内容分析を行うとともに、独自の教材開発やワークショップ、イベント等を行っています。
2021年からは、主な原子力・放射線教材等を振り返る「“減思力(げんしりょく)”の教訓を学ぶためのパネル展」を開催しています。2024年は他のイベントの一環として、8月9日〜13日に三春町で、11月3日、4日にいわき市で開催しました。
今後も、環境教育の実践や“減思力”パネル展の開催などに取り組んでいく予定です。
Information
福島大学 理工学群 共生システム理工学類 環境計画研究室
- 問い合わせ先
- メール:a067@ipc.fukushima-u.ac.jp
- 問い合わせ先
電話番号 - 024-548-5171
Information
E-Actふくしまに関するお問い合わせ
- 問い合わせ先
- 事務局:福島市環境課
- 問い合わせ先
電話番号 - 024-525-3742
- リンク
-
https://www.city.fukushima.fukushima.jp/kankyo-o/machizukuri/shizenkankyo/kankyo/e_act.html
記事構成:CJ Monmo編集部 鈴木菜津美