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FUKUSHIMA MUSIC INFO

“ネガティブに前向き”――優しさを歌うスリーピースバンド「zanpan」インタビュー

vol.31 zanpan(ザンパン)

  • 情報掲載日:2019.12.24
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

自らの音楽を「ネガティヴに前向きなロックンロール」と称し、穏やかながらも芯のある歌声、耳馴染みの良いバンドアンサンブル、そっと寄り添うような歌詞で聴く者を魅了する。2020年2月、地元・郡山にてワンマンライブに臨み、さらなる躍進を遂げる彼らにインタビュー。
2013年冬、「THE☆N☆PAN(ザンパン)」として福島市で結成し、2017年春よりバンド名の表記を「zanpan」にリニューアル。同年、オーディション&育成プロジェクト「MASH A&R」 4月度マンスリーアーティストに選出され、メジャーデビューにつながるオーディションイベントでは最終戦まで進出するなど、様々な実績を残してきた。
現在は地元・郡山市を拠点に、東北・関東で精力的に活動中。2019年11月には、3人体制となって以降初のEP『レモンサワー』をリリース。新作を携えて鋭意ツアー中の彼らに、バンドのこれまでとこれからについて掘り下げてもらった。

左からながいせんせ(Ba)、ふっしー(Dr)、じゅんじゅわ(Vo&Gt)
左からながいせんせ(Ba)、ふっしー(Dr)、じゅんじゅわ(Vo&Gt)

―結成のきっかけを教えてください。

じゅんじゅわ(Vo&Gt)「結成のきっかけは、福島大学の同じサークルの友達で集まって、バンドやってみようという感じでした。とりあえず自分たちで作った曲をやってみたいという気持ちで、上を目指していくという感じではなかったです。2013年に結成したので、11月で丸6年になりました。地元郡山を拠点にして、全国色んなところでライブをしています」

―現在の3人体制に至るまでにどんな経緯がありましたか?

じゅんじゅわ「まず最初に4人で組んで、2年くらい経った時、当時のギターが就職を考え始めて、在学中に脱退することになりました。その後、新しいギターが加入して4人でやっていましたが、1年半くらいでドラムが脱けて。それからドラムはサポートメンバーを入れてやっていたんですが、2018年からは彼(ふっしー)にサポートとしてちょくちょく入ってもらっていました。 一番合うなと思いましたし、本人もやりたいと言ってくれていたので、その年の3月に正式メンバーとして加入してもらって。ドラムが入ってくれたおかげで活動も安定しましたね」

ふっしー(Dr)「自分は、サポートとして入る前にバンドを2つ組んでいて、どっちもメンバーの就職とかで解散、活動休止になったんです。そんな時に、じゅんじゅわさんに誘ってもらって、一緒に練習したり、サポートとしてライブに出たりしていました。元々、ライブハウスで見ていて「zanpan」の曲が好きだったので、正式メンバーとして声をかけてもらった時も、ぜひやりたいと思って加入しました」

じゅんじゅわ「改めて4人体制で活動している中、ギターが結婚し、子どもが生まれるという話があり、全員で話し合った上で、脱退するという形に。めちゃくちゃ悩みましたけど、バンドのためにも、本人のためにも、それぞれの場所で頑張るのが良いんじゃないか、という話をしました。そういった経緯で、今年(2019年)の7月から現在の3人体制に。こうやって振り返ると、バンドの体制自体は1年ごとくらいに変わってますね」

―6年間の活動の中で、印象的な出来事はなんですか?

じゅんじゅわ「大学を卒業した後、2017年4月に、バンド名の表記をそれまでの「THE☆N☆PAN」から「zanpan」に変更したんです。卒業後は、メンバー全員が会社員をやりながらのバンド活動ではあったんですけど、より多くの人に聴いてほしいと思って分かりやすいバンド名にしました。それは、自分たちの中で大きなターニングポイントの一つになっていると思います。バンド名を変更してから、本腰を入れてライブや制作をやり始めた気がします」

ながいせんせ(Ba)「今振り返ってみると、バンド名が変わってからやってきたことが、現在の活動につながっているなと思いますね。
2017年、全国規模のオーディションに出場して、最終まで残ったことがあって。メジャーデビューできる権利を賭けたものだったので、最終選考のライブは大きな会場でやらせてもらいましたし、ネットでのライブ配信もしていました。今でも、「あの時のオーディション見てました」と言ってくれる人に会うので、色んな人達に自分たちを知ってもらう大きなきっかけだったと思います」

じゅんじゅわ「このオーディションがきっかけで、東京とか、色んな場所でライブに誘ってもらえるようにもなりました。お客さんからも未だに言われるし。最終まで残れたことはすごくありがたいことだったなと」

―音楽活動、バンド活動を続けていく上で、糧になっているものや大切にしているものはなんですか?

じゅんじゅわ「単純に曲を作ることが好きで……普段、バイトをしている時、家でごろごろしている時、外を歩いている時、色んな場面で歌詞とか曲のメロディとかを考えちゃう生活になっていて。続けられている、というよりは辞められないという感じ。
バンドとしての目標はもちろんあるんですけど、ずっと楽しく音楽をやるっていうことが僕の中では一番大事にしていること。音楽が好きだし、バンドが好きなので、それを見失わなければどんな形でもバンドは続けていけるんじゃないかな、と思います」

ながいせんせ「会社員を辞めたこともあり、この活動をしている中で「自分、大丈夫かな?」って思うことも多くて。バンドマンなら、皆そうなんじゃないかなと思うんですけど。そういう不安に駆られて、改めて自分にとって何が一番良いことなのか考えてみた時、やっぱり音楽が好きだという気持ちが大きいので、それを尊重してあげることが結果的には一番良いことなんじゃないかな、と。悩んだ時はいつもそこに立ち戻るようになっていて、その軸がブレない限りは続けていけると思います。もちろん、SNSやライブ会場でお客さんから反響をもらうことも、モチベーションの一つになってるなと感じます」

ふっしー「自分はライブハウスでスタッフをやっていて、人との出会いやつながりって大事だな、と最近すごく感じます。ライブハウスでスタッフやってなかったらこの2人にも会ってなかったと思いますし。もともと引っ込み思案だったんですけど、音楽を始めてから人と会話できるようになって、今ではそれが楽しくなってきて。今、ツアーで色んな場所を回っていく中で楽しみにしている部分が、何度か会っている人や初めて会う人達とコミュニケーションを取ること。音楽のつながりをいかに広げていくか、意識するようになりました」

じゅんじゅわ「周りに恵まれているなっていうのはすごく感じていて。地元が郡山じゃなかったらバンドを続けられなかったかもしれないって、たまに思います。ライブハウスの人が「良い歌歌うね」って言ってくれたり、ブッキングしてくれたり、地元のバンド仲間もよくしてくれて、単純に自分の周りにいる人が良い人ばかりなんです。そういう人達がいなかったらダメになっていたかもしれない。郡山を拠点としているから安心してバンドを続けられるな、と感じます」

―2019年11月には、新EP「レモンサワー」をリリースされました。どんな1枚になっていますか?

じゅんじゅわ「まず、このCDを作ることになったきっかけというか、理由から話すと、これから新体制で活動していく上で、曲数が少なくても3人で作った音源があった方がいいと思って。「3人になりました」「今後こんな感じでやっていきます」という自己紹介の意味を込めて作り始めました。7月から始めたので、結構急ピッチで制作を進めていった形です。

今回の音源は、初めてタワーレコードに置いてもらえることになりまして。郡山・仙台・新宿・渋谷の4店舗限定なんですけど、自分たちのCDがCDショップに置いてあるということに、すごく感動しました。地元の郡山店はもちろん大きく展開してくれてたんですけど、他の店舗も片隅に置いてくれてるという感じではなく、ちゃんとPOPを付けてくれたりしていて。色々な場所でライブをしてきたことが、つながっているのかなと思います。全部の店舗に挨拶回りをしてきて、コメントも書かせていただきました」

―収録曲についても詳しくお話しいただきたいです。

じゅんじゅわ「俺が作ってきた曲全体に言えるんですが、自分が悩んでいることを曲にして、何となく曲の中で解決したい、自分を肯定したいという想いがあって。このCDも1枚通してそういう意味合いになっています。

まず1曲目の「夢」は、自分が会社を辞める直前、悩んでいた時期に作った曲で。ふと普通に会社で仕事している時に「何でこんなことやってるんだろうな」と思ってしまって、それは会社にも申し訳ないし、自分は情けないなぁと感じて。結果、会社を辞めるという選択を取ったんですが、その時の苦悩とその後の決意を曲に込めました。
2曲目「レモンサワー」は、前作の『STEP』というアルバムに収録している「コーヒーに慣れて」の続編のような曲。「コーヒーに慣れて」は、22、23歳の時に自分が悩んでいたことを書いたんですけど、それから2、3年経って、心境や悩みがちょっと変わってきているということに気付いて、作った曲です。
今回のEPのリード曲をどれにしようか悩んでいたんですけど、「レモンサワー」が出来上がった時、メンバーに聴いてもらって、みんなで「これだね」ってなりました。

3曲目は「貧乏性」という曲で、どちらかと言えば遊びの曲。自分は片付けが苦手で、ものを捨てられない性分で。それを恋人を忘れられないという、恋愛的な感情と混ぜ合わせて、面白く歌いました。言葉遊びをたくさん盛り込んだ1曲です。
4曲目は「涙の目盛り」。自分の中で、これからも歌っていくんだろうなと思うのが“優しさ”というテーマで、この曲もその一つです。誰かに優しくする時って、その人が何で悩んでいるか理解しないと優しくできないと思ってたんですけど、その苦悩はその人にしか分からない部分があるから、完全には理解することは難しい。でも完全に理解できなくても、伝えられることはあるし、ただ時間を共有するだけでも、優しくしているってことなんじゃないかなと思って。“優しさ”って意外と単純でいいのかもしれない。そう思った時に、改めて周りの人への感謝の気持ちが生まれて、それをストレートに歌った曲です」

―メンバーのお二人は、今回の音源にどんな想いを持っていますか?

ながいせんせ「自分は初期からずっといるメンバーで、やってきたこと自体は結成当初からそんなに変わらないんですけど、メンバーだから、友達だからというわけではなく、デモをもらった段階で、1つの曲として聴いた時にリスナーとしてすごく共感できるんです。バンドで色んなことがあって、会社を辞めるとかメンバーをどうするとか、一緒に決めてきたことが多いということもありますが、個人的な悩みも日々あって、うまくいかないこともある中で、楽曲を聴いて「そうだよね」とすごく納得できるので、自分が作った曲ではないですけど、自分の曲のように演奏できる。今までもそうでしたし、今回のEPもそんな想いで作りました。
あと、レコーディングをする時はいつも演奏の大筋を固めていくんですけど、今回は急ピッチで作ったということもあり、当日スタジオで「この部分、やっぱりこうしたい」という想いが生まれて、その場で作って録音したものもあります。危険ではあったけど、面白いチャレンジだったなと思います」

ふっしー「レコーディングという作業自体が、このバンドに入って初めてやったことなので、すごく新鮮なものでした。ライブとCDは別物だと思いますし、個人的には歌詞をしっかり聴いてほしいと思ったので、音源はシンプルなリズムで録りました。
今回のEPは自分にとっても、「zanpan」にとってもリスタートの意味を込めた、貴重な1枚になっていると思います」

―新しい音源を携えたツアーの中で、2020年1月18日(土)に福島市公演が控えています。どんなライブになりそうですか?

じゅんじゅわ「このバンドを始めた時は福島大学に通っていたので、結成当初からアウトラインにはお世話になっていて。ブッキングの(U-ONE MUSIC)阿部さんや、その頃から見てくれている人に、ツアーを周ってきた成果とか自分達が成長した姿を見せられたらいいな、と思います。現時点で決まっている対バンも付き合いの長いバンドなので、一緒に良いライブを作りたいです」

―2020年2月8日(土)には、ツアーファイナルとして「郡山PEAK ACTION」でワンマンライブも決まっています。ぜひ意気込みを聞かせてください。

じゅんじゅわ「この半年くらいはワンマンライブをやると決めて、それに向かってずっと頑張ってきたので、目標はソールドアウトさせること。気合十分という感じです」

ふっしー「「PEAK ACTION」のオーナーにソールドアウトさせた景色を見せたい、恩返しがしたいです」

じゅんじゅわ「「PEAK ACTION」自体にもバンドでお世話になっているので、自分達がこれだけのバンドになれたぞっていう景色を見せられたら」

ながいせんせ「ライブ当日は土曜日なので、友達と遊んだりご飯食べに行ったり、家でのんびりしたり……色んな予定があると思うんですけど、それに勝るくらいの魅力というか、たくさんの人を巻き込めるくらいのエネルギーを持って、ツアーから帰ってこられたらいいなと。その日の意気込みというよりは、それまでの話なんですけど、ワンマンへの想いを持ちながらツアーを最後まで回りたいなと思います」

―最後に、今後の目標を教えてください。

じゅんじゅわ「バンドとしての目標で言えば、福島県で一番のバンドになること、ゆくゆくは音楽で生活ができるようになることが目標。それに向かって頑張っていくというのはありますが、ただ、最終的にはどんな形であっても ずっと楽しく音楽が続けられればいいな、と思っています。もし売れなかったとしても、ただただライブをするというのも音楽の表現の一つだと思うし、ずっと音楽を続けたい、自分の中の良い曲、良いライブをどんどん更新していきたいです」

ながいせんせ「今すでに実感していることとして、僕達の音楽を聴いてくれる層が凝り固まってない、ということがあって。学生さんもいれば、少し年上のお兄さんお姉さんとか、もっと年が離れた人生の先輩たちもいて。遠方でライブしても初見で気に入ってもらえることも。垣根なしに聴いてもらえる音楽ができているという感覚があるので、その規模をどんどん広げていきたい。あまねく色んな人に聴いてもらいたい。それができるバンドだと思っているので、実践していければと思います」

ふっしー「もし全国的に人気になったとしても、郡山在住でやっていきたいですね。大きいステージでのツアーとなった時、ファイナルは郡山でやりたいという想いがあります」

じゅんじゅわ「そうだね。有名になれたとしても、地元は大事にしていきたいという気持ちはずっとあります。いつか「郡山文化センター」でライブをやりたいなと思っていて、それは地元のバンドが少し背伸びをしてやるライブではなく、ホールツアーという規模でツアーを周れるようになった状態で、僕らのファンだけで埋めつくすというライブをやりたい。それは僕の中の大きな目標ですね。あとは、本当に自分達に関わってくれている人がお世辞なしに良い人ばかりなので、恩返しの想いを込めてバンドとして成長していく姿を見せたいです」

(取材日:2019年12月8日)

★「日刊シティ情報ふくしまWeb」をご覧の皆さんに、「zanpan」からメッセージ!

Information

zanpan 「LEMON SOUR TOUR 2019-2020」

出演/zanpan、THE GREENBACK、地底人 他
開催期間
※本イベントは終了しました。
2020年1月18日(土) 18:00
会場名
福島アウトライン
会場住所
料金
前売2,000円、当日2,500円、高校生以下前売500円(1ドリンク別当日500円)
※高校生以下は当日要学生証提示

U-ONE MUSIC、各バンドSNSで販売
問い合わせ先
U-ONE MUSIC
問い合わせ先
電話番号
024-597-7202
リンク
https://zanpan.info/

取材協力/郡山PEAK ACTION(@PEAKACTION1
オーナー・渡邊さん(@jonwatanabe
撮影場所/郡山駅

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