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大事な場所「リアコ」でワンマンライブを――シンガーソングライター「イズ&ナンシー」インタビュー

vol.35 イズ&ナンシー

  • 情報掲載日:2020.04.24
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

2014年からギター弾き語りとして活動を始めた、郡山・福島を拠点とするシンガーソングライター。2020年からは竹原ピストルに名付けられた「イズ&ナンシー」という名前で活動している。5月8日(金)には、「リアコ」の通称で親しまれる福島市のライブバー「Re-Acoustic」でワンマンライブを開催(配信予定)。
竹原ピストルに影響を受けて、本格的に弾き語りミュージシャンとして活動をスタート。ギター1本ながら、力強い歌声で熱量の高いライブを展開する。2015年からは定期的にリアコのステージに立ち、キャリアを積み上げていった。リアコ店長・aveさんとの様々なエピソードも含め、これまでの活動についてや、ワンマンライブへの意気込みを聞いてみた。

―音楽活動を始めたのはいつ頃ですか?

イズ&ナンシー「14年前の19歳の頃からバンドをずっとやっていて、6年前にそのバンドが解散したので、次のメンバーを集めながら弾き語りの活動を始めました。その後、新しいバンドを組んでバンドでの活動もやりつつ、弾き語りでも活動していたという感じ。
今は弾き語り一本。郡山の「Club#9(シャープナイン)」や「PEAK ACTION」、福島の「Re-Acoustic(以下リアコ)」を中心に、イベントなどに参加してきました」

―バンド解散後、弾き語りをやってみようと思ったのは何かきっかけがあったんですか?

イズ&ナンシー「郡山のソロミュージシャン・「パイナップル独りウェイ」のシンさんに、「イズ君はメンバー見つけるよりも一人でやったほうが早いよ」とずっと言われてはいたんです。それでも、バンドをやりたいという気持ちがあって。本格的に弾き語りを始めようと思った、大きなきっかけは竹原ピストルさんですね。
ライブを見させてもらったことがあって、弾き語りでもこんなかっこいいことができるんだなと思ったんですよね。説得力もありましたし。その時に、バンドより弾き語りをやろうと思うようになりました」

―曲作りの方法、こだわりなどを教えてください。

イズ&ナンシー「ジャンルで言うとフォーク、ロックの曲が中心。ふとした時に歌詞が浮かぶので、その浮かんだ歌詞を携帯やノートに書いて、自分でギターに当てて曲を作っていく感じです。
自分では客観的になれないので、よく人に聞きますね。「こういう曲作ったんだけどどう思う?」みたいな。友達にアレンジを考えてもらったりすることも多いです。自分じゃ作れない曲が作れたりします」

―そもそも音楽活動、バンド活動を始めようと思ったきっかけや、ルーツとなっているものは何ですか?

イズ&ナンシー「今はもうないんですけど、自分が高校生の時、郡山にレコード屋さんがあったんです。そのお店で「THE BLUE HEARTS(ブルーハーツ)」の曲が流れていて、「こんなかっこいいがバンドいるんだな」ということを知って。こんなにまっすぐなメッセージで歌っていいんだと思いました。明るいし。ブルーハーツに出会う前は、ずっとビジュアル系の曲を聴いていたんですよ。それもあって、ブルーハーツとのギャップにやられましたね。そこからロック、パンクにはまっていって、自分でもバンドをやりたいと思うようになりました。最初はブルーハーツのコピーバンドを始めて、19歳の時に初めてライブハウスでライブをして、そこからオリジナル曲も作るようになった感じですね。音楽活動を通して、すごく影響を受けてます」

―活動をしてきた中で印象に残っている出来事はありますか?

イズ&ナンシー「いっぱいあるけど……郡山のライブハウス「#9」と「PEAK ACTION」の閉店ライブと再オープンのこけら落としに、全部自分が出演していることですかね。たまたまなんですけど。「#9」が駅前のアーケードに移転した時のこけら落としライブをやったり、2019年12月に閉店するにあたっての最後のライブにも出たり、今年の3月に再オープンした時も配信ライブで出演しました。「PEAKACTION」でも、震災の前日、2011年3月10日にライブに出ていて。翌日、震災の被害を受けてしばらく休業となってしまうんですが、同年9月11日に再オープン。その日は「ひとりぼっち秀吉BAND」のワンマンライブで、自分はオープニングアクトで出演しました。思い返してみると、ちょっと不思議な縁があるなと感じていますね。

リアコに出演するようになったきっかけも、印象深い出来事です。2015年に、郡山で福島県内のミュージシャンを集めた紅白歌合戦みたいなイベントを開催していたんですよ。それを見に行った時に、喫煙所でaveさんと一緒になって。aveさんがリアコの店長になったばっかりだということを知っていたので、話しかけたんです。その時、「俺もライブしたいです……プレイヤーズカフェで!」って言っちゃって(笑)(※)。そこから「8年出禁」って言われたんですけど(笑)、3ヵ月後くらいには出させてもらえました」

※プレイヤーズカフェ……福島市にある別のライブハウス

―2019年5月には、ライブイベントで竹原ピストルさんと共演されています。弾き語りを始めたきっかけでもあり、憧れでもあるピストルさんと共演したときは、どんな気持ちでしたか?

イズ&ナンシー「うれしかったですけど、怖さもありました。ピストルさんのお客さんは耳が肥えているので、「この人たちの前でしっかりと自分のライブができるのか」「そもそも自分のライブって何だろう」とか考えて怖くなってしまったんです。
その日は何組か出演するイベントだったんですけど、自分の出番の前にピストルさんが会場入りしていて。ライブの直前に「なんだ、緊張してんのかヒロキ」と声をかけてくれたり、「ごめんな、ピストルがこんな早い時間に来てると思わなかったろ」と言って場を和ませたりしてくれて、すごくうれしかったですね」

―「イズ&ナンシー」という名前も、ピストルさんに付けてもらったんですよね。

イズ&ナンシー「2019年までは本名のイズヒロキで活動していたんですけど、ステージネームが欲しいなと思って、今年の元旦にイズロビンソンに改名しました。それで活動を続けていこうと思った矢先に、ピストルさんから連絡が来て、「ロビンソンとはどんな意味なんだ?」と聞かれて。「あんまり意味はないんです、本当はピストルさんに名前を付けてもらえたらうれしいなと思ってたんですけど」と返信をしたら、「じゃあ名前を考えてやるよ」って言ってくれたんです。
最初に出た案が「イズ&ナンシー」で、その後に出たのが「アンパンマン」(笑)。決めかねていたんですけど、3月12日にピストルさんやaveさんと、ここ(リアコ)でライブ配信した時、ピストルさんから「何でイズ&ナンシーじゃダメなんだ」と言われたり、周りも「良いじゃん!」って言ってくれたので、イズ&ナンシーでやらせてもらうことにしました」

―どういう由来があるんでしょうか?

イズ&ナンシー「イギリスのパンクバンド「セックス・ピストルズ」のベーシスト・シドと、その恋人・ナンシーという人がいて。「シド・アンド・ナンシー」という自伝のような映画にもなっているんですけど、それをもじって「イズ&ナンシー」にしたと言われました。一人だけど、独りじゃないミュージシャン、という感じです(笑)」

―音楽活動を続けてきて良かったと思う瞬間は?

イズ&ナンシー「先輩や後輩のミュージシャン、ライブハウスの人たちに、ライブについてダメ出しされることが多いんですけど、ふとした時に「頑張ってんな」とか「良いライブしたな」とかって言われることが、うれしかったりしますね。
郡山に行きつけのバーがあるんですが、そこに集まっている人たちに、竹原ピストルさんと共演したこととか、一緒に名前を決めてもらったことを報告すると、すごく喜んでくれて。そういうのを見ると、続けてきて良かったなと思えます」

―5月8日(金)には、リアコを会場にワンマンライブを開催します。リアコを会場に選んだ理由や、リアコでの思い出をぜひ聞かせていただきたいです。

イズ&ナンシー「リアコに初めて来たのはまだ(前店長の)盛さんが店長の頃で、その時はまだお客さんとして来てたので、「こういう場所があるんだな」くらいに思っていました。さっき話したように、aveさんが店長になったタイミングで、ダメ元でライブをしたい旨を伝えたんです。そこから2、3ヵ月に1回くらいのペースでライブをするようになりました。

ここ1、2年は扱いがすごくて(笑)、ライブの出演日に俺が会場に入ると、aveさんからまず「今日ライブ営業なんですけど」とか「まだオープンしてないですよ」とか言われて追い出されそうになるんです(笑)。出演者なのに!(笑)いつもそのくだりから始まります。自分がリハーサルを始めると目の前で踊りだしたり、ライブ始める前の照明って徐々に暗くなるのが普通なんですけど、自分の時だけ一気に暗くなったり明るくなったりするんですよ。ライブ中にすごいタイミングでカウントが入ったり、ライブ中に結構大きな声でダメ出しをされたり…。いろんな形でいじられてきました(笑)。

一昨年の年末、ワンマンライブをやらせてもらった時、ライブ後に初めてaveさんが「飯食べに行こう」って声をかけてくれたんです。
いつもふざけたり、アドバイスと言えばMCの話だけだったりしたんですけど、その日は「今後どうなりたいのか」とか、「もっと上手くなりたいなら、ボイトレ通えよ」とか、 初めて音楽について話をしました。実は、その日のワンマンライブがあんまり上手くいかなくて。良いライブできなかったな、と落ち込んでいたのを察してくれたのか、aveさんの優しさを感じた日でしたね。
その日からもっとリアコに通うようになりました。ボイトレもリアコで開催してるものに参加したり、通常営業の時でもコーヒー飲みに来たり。
リアコがなかったら、ピストルさんと喋れるくらいにはなれなかったと思うし、他の先輩ミュージシャン――真琴さん、hiroponさん、ターキンさんとか「チェリーボーイズ」の皆さんとこんなに絡めなかったと思います。活動の幅がぐっと広がりました。自分にとって、リアコは福島でできた大事な家みたいな場所。だからこそ、ワンマンライブをするならリアコしかないと思いました」

リアコ店長・ave(左)とイズ&ナンシー
リアコ店長・ave(左)とイズ&ナンシー

―そんなリアコが、5月20日(水)には閉店となります。私も何度も来ている場所なので、寂しいですよね。

イズ&ナンシー「そうですね…。aveさんから閉店の連絡を発表の前日にもらって、「まじか…」と。それこそ、福島の居場所がなくなっちゃうなという思いになりました。場所としては残ると思うんですけど、リアコがなくなったらaveさんに会えなくなる気がしていて。aveさんに会いにリアコに来ていたようなものなので。今までは来るたびに色々な話をさせてもらっていたけど、会えなくなるのはすごく寂しい。月並みな言葉かもしれないですけど、場所じゃなくて人なんだなと思いますね。
俺、リアコでaveさんと一緒にライブしたのが2回くらいしかなくて。おこがましいですけど、ここでaveさんとツーマンライブをやりたかったですね。やりたいことがいっぱいあったけど、できないことの方が多かった。それも含めていろんな思い出が詰まっています」

―ワンマンライブはどんなライブにしたいですか?

イズ&ナンシー「今の状況でお客さんを入れることは難しいと思うので、ライブ配信でできればと考えています。配信にはなってしまいますけど、画面越しでも皆さんに楽しんでもらえるライブがしたいですね。何よりも、aveさんに良いライブだったと言ってもらえるようなライブにしたいです」

―最後に、今後の目標を教えてください。

イズ&ナンシー「今は新型コロナウイルスの影響で、ライブハウスでのライブはできないとは思いますが、ライブ配信でも歌を届けていきたいです。状況が落ち着いてライブができるようになった頃には、当たり前ですけど一本一本のライブを大事にして活動をしていきたい。本当は今年福島県外にたくさん行きたかったんですけど、行けないので今の状況が収まったら県内県外関係なくどんどんライブをしていきたいですね」

(取材日:2020年4月10日)

★「日刊シティ情報ふくしまWeb」をご覧の方へ、イズ&ナンシーさんからメッセージ!※動画は2020年4月10日に撮影したものです

Information

Izu is loving Re-Acoustic
出演/イズ&ナンシー オープニングアクト/甲斐大河
開催期間
※本イベントは終了しました。
2020年5月8日(金) 19:00
リンク
イズ&ナンシーTwitter
備考
※配信予定。観覧方法、開催の有無など最新情報はTwitterで確認を

撮影場所/Re-Acoustic
撮影協力/Re-Acoustic店長 aveさん

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