東京での天ぷら修業を経て、父の技とこだわりを継ぐ
創業46年の郡山を代表する名店『天ぷら佐久間』。ここでしか味わえない旬の美味を求めて、福島県内外から客が訪れる。
「『天ぷらは、ネタと油で8割が決まる。残りの2割は技術。それを習得するのに10年はかかる』というのが父の口癖ですが、その言葉の重みを実感しています」と穏かに話すのは、2代目の佐久間 明さん。
職人としての父・正敏さんに憧れて同じ道を目指すようになり、父の紹介で東京湯島の老舗「天庄」で約10年間の修業を積んだ。
郡山へ戻って14年。「父のこだわりは学ぶべきことがたくさんありました。食材の選び方や揚げ方、お客様のもてなしや感謝を伝える姿勢など。この地で愛されてきた味を守ることの大切さもわかりました」。父に認められた今、一人で揚げ場に立つ日も多い。
天ぷらを通して、旬の味と季節感を楽しんでほしい
父の思いを引き継ぎ、食材にはとことんこだわる。全国から厳選した旬の魚介や野菜を取り寄せ、揚げ油も太白ごま油を100%使用するという贅沢さ。油はこまめに交換して美しさを保ち、食材本来の香りやうまみを引き立てるようじっくり揚げるのが信条だ。
「天ぷらはシンプルだからこそ奥が深い。天ぷらを通して旬を感じていただけるように、食材の滋味を実感するような味を追究していきたい」と決意を新たに名店の暖簾を守る。
店自慢のスペシャリテは…
冬の味覚、北海道産の毛ガニを堪能する甲羅揚げ。甲羅の中には、甘みのあるカニのほぐした身とカニ味噌がたっぷり。「花コース」(8,424円)で味わえるメニュー。3日前まで要予約。
有明産の海苔に新鮮なエゾバフンウニをのせて軽い衣で揚げた逸品。人気の「月コース」(5,400円)は、「ウニの磯辺揚げ」がお目当てというお客も多い。「低温でゆっくり揚げて、ウニの甘みとうまみを引き出します」と明さん。
Information
天ぷら佐久間
- 住所
- 電話番号
- 024-933-7804
- 営業時間
- 11:00~14:00ラストオーダー/17:00~21:00(20:30ラストオーダー)
- 休み
- 毎週月曜日(祝日の場合は営業、翌日休み)
- 席数
- カウンター9席、テーブル12席、座敷あり
- 駐車場
- 15台
- 備考
- 予算/昼972円~、夜2,200円~
■メニュー
野菜コース…2,700円
雪コース…3,996円
花コース…8,424円※3日前まで要予約、夜のみ
かき揚げ丼…1,404円 他