もっと肉について知りたい!もっと肉をおいしく食べるために…
高級料理店などでは、「この赤い実はかつて信長が愛した食材で…」「フランスの貴族に間違って出してしまったことから生まれたスイーツで…」と食材やその一皿に込められたストーリー・歴史・料理人の思いが語られることがありますよね。それを聞いただけで、普通に食べるよりもおいしく感じた経験はありませんか?
「肉の話を聞いた後で肉を食べたら、もっとおいしく感じるんじゃない?」
というわけで、今回は伊達鶏を生産する『伊達物産株式会社』の方にお話を聞きながら、伊達鶏をいつもよりおいしく食べちゃおうと思います!
伊達鶏を扱う飲食店は数あれど、特に伊達鶏愛に熱い『鳥安』さんが会場です。
![灯篭型の看板を目印に路地へ入っていくと…](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/560ce78d633ae7ff7f976420514eefc1.jpg)
![味のある玄関があらわれます](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/dacb644a00ae385a12e9bfd1e3fd8001.jpg)
お越しいただいたのは、『伊達物産株式会社』勤続27年の佐藤和則さん。すごく詳しそう。私が「伊達鶏ってぇ~なんで美味しいんですかねぇ~????ヘラヘラ」という風にバカな聞き方やレベルの低い質問でもすれば普通に怒られそうです。ちゃんとしよう。
![漂う風格………](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/bec0d88bedee9bb241218bf4ff2475ab.jpg)
福島の身近なブランド鶏「伊達鶏」
2020年1月10日に発表された、全国スーパーマーケット協会主催「お弁当・お惣菜大賞2020」で惣菜部門・最優秀賞と丼部門・優秀賞のW受賞を果たしたり、福島民報社主催「第5回ふくしま産業賞」でも特別賞を受賞したりと、多方面から評価を集めている『伊達物産株式会社』。1985年から今に至るまで、畜産だけではなく「肉ゴロッとおにぎり」といった人気商品の開発や、「からあげ伊達屋」の運営など様々な方法で、伊達鶏を私たちの食卓に届けてくれています。
まずは仕込みを見ながら
『鳥安』の「鳥鍋」は創業した60年前から続く定番。伊達鶏のモモ・レバー・ハツをたっぷり楽しめます。店長の安田さんの目線も交えて、お話を聞いていきます。
![まずはモモ肉をさばき、丁寧に下処理](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/9f13f2099457ef107bf6451f407f8cb5.jpg)
安田店長「お店をやって30年経ったあたりで伊達鶏ができて、そこからウチはずっと伊達鶏を使ってるんだ。それまで使っていた継ぎ足しのタレも全部捨てて伊達鶏で作り直したんだよ」
マーヤ「すごい!そこまで伊達鶏にほれ込んだのですね!!」
佐藤さん「『鳥安』さんは長くお付き合いいただいています。ありがたいことです」
![レバーの処理。見るからに新鮮!!](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/9d15a0b6c77cfd6de8b75b532bd118a7.jpg)
安田店長「これがレバー。俺がダントツでオススメする部位。鳥の特徴が特に出るんだよ。伊達鶏のレバーは臭みがなくてマイルドなんだよね」
佐藤さん「それは飼料のおかげでしょう。飼料は臭みの元になる魚粉を抑えて、大豆や穀物が中心です。脱脂粉乳を加えることで旨味を引き出せるよう工夫しているんです」
マーヤ「少し色が違っている部分がありますね」
安田店長「これは白レバーと呼ばれる、脂肪肝。偶然入ることもある。入っていたらラッキーかも」
佐藤さん「なかなか出ないんですよね、というか出ないようにしています。健康的な鳥を育てることが私たちの基本なので……」
マーヤ「でも白レバーってまったりした味で美味しいですよね…。個人的にはうれしい偶然です」
![お肉がこぼれ落ちそう~!](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/b17dde430710b08af9fb44b02a0a369e.jpg)
モモ、レバーの後には、心臓のハツをのせて完成!
![「鳥鍋」一人前2,310円(2人前~、3日前要予約。写真は3人前)](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/9ab178fdd49d84b394a3023a2ff5edb9.jpg)
鍋を火にかけている間、もう少し美味しさの秘密を聞いてみました。
マーヤ「以前「道の駅 伊達の郷 りょうぜん」でも伊達鶏をたらふく食べさせていただきました。やわらか~とシャキシャキ!の間、ほどよい歯ごたえが印象的でしたね」
佐藤さん「はい。伊達鶏は70日前後の飼育日数で、ブロイラーよりも2週間ほど長く、さらに平飼いで適度な運動をさせています」
私たちがよく食べている「ブロイラー」は食用の若鶏で、4、50日ほどで出荷にいたります。これに対して伊達鶏は「銘柄鶏」と呼ばれますが、飼育期間を少し長めにとって運動させ、余分な脂身を付きにくくし、肉のしまりを出すのだそうです!さらに期間をかけて育てると、キレのある歯ごたえが引き立つ地鶏のような食感になるということですね。
![上にのっていたお肉をダシ汁の下に](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/ab1b85f38f4c0c7a0de1519091b1cb09.jpg)
![さすが伊達鶏のプロ。どんな質問にも答えてくださる](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/2133cb7aeb63f8566c1d69c97ab82fe3.jpg)
マーヤ「そろそろよさそうですね~!どんなダシを使っているんですか?」
安田店長「濃いめの醤油を使った、カツオと昆布のダシだよ。この味は60年前からほとんど変わっていないね」
![長年愛されてきた味。伊達鶏の旨味が野菜にも染みわたる…](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/e9acb18f799526cc528e1ef30d0f56b6.jpg)
さて、いよいよ鍋が食べごろになったので、佐藤さんと実食します。
![佐藤さんも思わずほころぶ、良い香りが立ち昇ります](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/c0fd4f65abec131bcf60c3b962720e6d.jpg)
ではまずはモモ肉からいただきます!
![伊達鶏サイコー!](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/6f326bf33b176e30b701172831adaf5b.jpg)
う~ん!やっぱり歯ごたえが良い!もっちりした身の弾力。脂身は旨味がありながらも爽やかでくどくない。ぷるっとした皮も甘みがあっておいしい!まさにいいどこドリ~!
マーヤ「おいしい~っ!」
佐藤さん「本当においしいですね。普段も伊達鶏をよく食べていますが、伊達鶏の良さを知り尽くした料理人に作っていただく味は格別です」
![安田店長が心からオススメするレバーも食してみる!](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/f0c9461417c2adcaa592918651244466.jpg)
マーヤ「レバーも臭みが気になりませんね!なめらかな舌触りとちょっぴりのほろ苦さでお酒も進みそうです」
安田店長「うまいでしょう。このレバーを求めて、遠方からも食べにくる人もいるんだよ」
知ったらもっと食べたくなりましたか?
![みんなで仲良く「鳥」ポーズ!(左から安田店長、マーヤ、佐藤さん)](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2020/01/5b17987ba897e5ea662e3b9fec5ffd94.jpg)
佐藤さんと安田店長のプロ目線での知識と、伊達鶏愛を知ったら、今まで以上に伊達鶏がおいしく感じられたのは間違いありません!今まで伊達鶏を食べたことある方は、次食べるときはもっとおいしく感じられるかも?まだ食べたことない方も、この味わいをぜひ確認してみてほしいと思います。冬に「鳥鍋」、トリわけ絶品ですよ!
Information
鶏料理 鳥安
- 住所
- 電話番号
- 024-522-9897
- 営業時間
- 18:00~22:00ラストオーダー
- 休み
- 毎週日曜日(他、不定休あり)
- 備考
- 【伊達物産株式会社】への問い合わせは
住所/伊達市梁川町字南町谷川13
電話/024-577-2111