第31回の「ふくしま定食部」は、福島市役所や福島地方裁判所などが立ち並ぶ、福島市花園町の『まるた食堂』さん。
おのずとお昼は、官庁街の空腹たちがこぞって繰り出します。


ガラリと引き戸を開けると、左手にはテーブル席がありますが、やはり『まるた食堂』さんの醍醐味、右手に広がる座敷の座布団に腰を下ろします。
お昼の相席は当たり前、その場に居合わせた皆さんと並んでいただくことを、むしろウェルカムとしたくなります。


まるた食堂さんと言えば、代名詞とも言える「しいたけ味噌ラーメン」。今日もしいたけ味噌率高めです。
しかし、朝起きたときから「ホルモン炒め定食」と決めていました。


さっそくホルモン炒め定食をオーダーします。お店の皆さんのテキパキとしたオペレーションに感心しつつ、目の前を通過する「しいたけ味噌ラーメン」を眼力で保温して差し上げながら見送ります。
「しいたけ味噌ラーメン」もよくいただきますが、平打ちの中太麺がもっちもちやわらかくて癒されます。野菜とシイタケから染み出した旨味を纏って、食べ進むほどおいしさが増す逸品です。
勝手に推奨している、"なると占い"もこっそり楽しみます(「の」の字か、裏「の」の字かで運勢を占う)。

そうこうしていると、「ホルモン炒め定食」の到着です。
こちらは官庁街とあって、箸袋にも「市役所"東通り"」とありますが、福島市役所が建て替えのため移転し、現在は"西通り"であることも、すでにお店の歴史の一つですね。
3ピースバンドで言うところのドラムの位置には、鳳凰のデザインの器に盛られたホルモン炒め。
濃厚ニンニク味噌だれがよく絡んだキャベツ、もやし、ニラに食欲を抑えられません。

この味噌だれが、くせになるほど美味。
人目を気にしては見るものの、抑えきれずに毎回ライスにかけてしまいます。


ホルモンの旨味、コク、歯ごたえを噛みしめた余韻でのライス。口の中が幸せで何度も爆発します。


座布団に胡坐をかいて掻き込む定食の時間。まさに力めし。お店の雰囲気すべてがごちそうです。
あっという間に完食して、一息ついたらお会計です。

ご主人に「店名の由来も、創業した年も、先代しか知らなくて分からないんだ、ごめんね」と教えていただきましたが、70年以上前から地域に根付いて、毎日フル回転の人気店であり続けていることはすごいの一言。
以前あったハンバーグやコロッケ、目玉焼き定食なども懐かしい記憶です。今は昼営業のみですが、夜の部があった頃は、から揚げにビールなどという贅沢な時間を楽しませていただきました。
そして、弁当で持ち帰ることができるメニューもあります。家でなら、人目を気にせずにホルモン炒めを豪快に堪能することができますよ。


次回は、「しいたけ味噌ラーメン」にしようかな。また伺わせてください。
ごちそうさまでした。
Information
まるた食堂
- 住所
- 電話番号
- 024-535-3207
- 営業時間
- 11:00~14:00
※営業時間はお問い合わせください - 休み
- 毎週月曜日
- 駐車場
- 10台