時折、暖かい日差しを感じる季節になりました。そうなると自ずとお腹も減ってくるもの。
そんな春の兆しに誘われ、第54回のふくしま定食部は、福島交通飯坂線で花水坂駅へ向かいます。
![花水坂駅舎は郷愁を誘う佇まい。通称「いい電」沿線には、おいしいお店がたくさんあります](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/212ba27b63ac7fef5446073a197be64b.jpg)
花水坂駅は、界隈に気持ちの良い公園や公共施設も点在する好立地です。改札を出たら西へ向かいます。
激安でおなじみのスーパー「アルタ」さんを左に見つつ、上り坂をてくてく進むと、福島市飯坂学習センター向かいに「笑福」さんが見えてきます。
学習センターには、当コラムでもおなじみ、太田良平作の銅像が「笑福さんのメニューはこれくらいボリューミーなのよ」と教えてくれます。
![飯坂温泉駅の松尾芭蕉像など、飯坂町でもおなじみの太田良平氏の作品「朝の洗」](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/dc5237f84a8917b51f6c811a5c43a9a2.jpg)
風にそよぐあずき色のロング暖簾に、手招きするかのように迎い入れられたら、真白なドアをぐいっと開けて入店です。
![左は店主ご夫妻が営む食堂。右は息子さんが営む居酒屋](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/b1ee2037e83967d15a43bbf463f892f1.jpg)
店内はカウンター、テーブル、小上がりとその日の気分で選べるのも良いですよね。
今日は、座布団で寛げてテレビも見える小上がりへ陣取ります。
![夜に灯をともす提灯は、日中は日差しを透かした鮮やかなオブジェ](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/a8c6d2d59d958c6ac92739f157fb0084.jpg)
「笑福」さんの定食はメインのみならず、彩り鮮やかな野菜も含めたボリューミー。
それもそのはず、野菜は自家栽培の採れたて。新鮮かつ安価に提供いただけるのは、店主ご夫妻の見えない努力のおかげなんです。
![感染症対策も万全に、カウンターの中で調理されるご夫妻](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/6bb08e304b1475a891e59124c7766522.jpg)
何度かお邪魔しておりますが、「日替り定食」が毎日魅力的なので、オリジナルメニューがなかなか制覇できません。
![10食限定の「日替り定食」は入り口のホワイトボードでチェック](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/4d96a06ce8a2ed999a169edb4e855eb6.jpg)
![良いものが入った時だけ「日替り」に登場する「ジャンボアジフライ」は、冬の大三角形の如くお盆の上で輝きます※写真は部員提供](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/7f87c12355b64a9f39b1698d63a5b1e8.jpg)
「笑福」さんの人気定食といえば「鶏からあげ定食」ですよね。元々、花水坂駅前で焼き鳥専門店から出発されたお店ですから、自ら仕入れる鶏肉を使ったメニューの人気も頷けます。
積み上げられたからあげは、味付けは女将さんが担当。一つひとつが食べやすいサイズで、しかもやわらかジューシー。
からあげ→ライス→サラダの周回ラップタイムは加速するばかり。
![美味しさと優しさが同居する「鶏からあげ定食」(650円)](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/7b3d26ee961cd366248af62968c64e24.jpg)
「煮込みカツ丼」は、赤・黄・緑と色鮮やかで、国旗にしたくなるほどの美しさ。
味がよーっくと染み込んだ玉ねぎのシャクとした食感も相まって、器を覆う玉子に乗ったカツに満たされます。
さらには「しょうが焼き定食」も、「どうぞライスを巻いてください」と言わんばかりに訴えかけてきます。
![出汁の染みたビジュアルも美しい「煮込みカツ丼」(750円)](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/0d17daa206fa92723352bf77b0356844.jpg)
![肉の旨み、程よい脂身、生姜の風味でライスが足りなくなる「しょうが焼き定食」(700円) ※写真は部員提供](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/e97bdb7eca8206e6db052fc3fd08a4d2.jpg)
今日は、「気になっていた麻婆豆腐定食をオーダーするぞ!」と、岩代清水駅を過ぎたあたりで決めました。
お冷を持ってきてくださった女将さんに早速注文。すると、女将さんから「辛さはどうしましょう?」と、うれしい選択肢!
もちろん「辛くしてください!」と即答です。
待つこと10分ほどでしょうか。湯気をゆらゆらと、絹ごし豆腐をぷるぷると揺らしながら「麻婆豆腐定食」が到着です。
![“辛め”も“普通”も好みのリクエストに応えてもらえる麻婆豆腐定食(700円)](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/3823be2c960eec8d3ef43b8eba054cc2.jpg)
赤褐色に艶めいた豆腐が、たっぷりと湛えられた挽き肉餡に。
たまらず、れんげで掬ってライスに流し乗せます。
よーいドンの合図があるのならば、間違いなくフライング必至の構図に、理性すら失いそうになりながらまずはひと口。
![ライスに乗せた麻婆は、採掘された宝石のような美しさ](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/5b649a8ae29cbac6b242cf2b12954f2d.jpg)
“辛め”でオーダーしたので、いわゆる家庭の味とは異なるシビれ辛い四川な麻婆。そこに、こちらが食堂であることを思い出させてくれる、使い切りパックの山椒で“追い山椒”。
あとは、ジーンとくる旨辛な刺激と味わいを一心不乱に掻き込むだけです!
![サイドアングルもまた堪らなくそそります](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/7d1bbf50169e9fd26841891a026c188d.jpg)
花水坂駅前に焼き鳥専門店として約7年前に創業。現在の場所に移転して4年。
店名は、笑う門には福来る。お客さんの「おいしかった!また来るよ」の言葉がうれしくて、みんな笑顔になれる食堂でありたいとの思いから名づけられたそうです。
![書家の方から寄贈された一枚板の看板は、店内を誇らしげに彩ります](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/5a783ec94afee6a9522412277d2cd9c2.jpg)
訪問当日は酒類自粛期間でしたが、いずれは飯坂町へ向かう集合場所として、夜の部にも立ち寄りたいです。
それまでは、ランチタイムと、餃子やからあげ、焼き鳥のテイクアウトを楽しませていただきますね。
![人気の「円盤餃子」は20コで1,200円※写真は部員提供](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/03/ea474b8a3cd5cba9b3a7faba80f6d90b.jpg)
お店の目の前にあったのは、“さいかち町バス停”。
さいかち町は“最高に価値のある定食をいただける町”でした。
また、電車に揺られて帰ります。ごちそうさまでした。
Information
笑福(しょうふく)
- 住所
- 電話番号
- 024-543-0775
- 営業時間
- 11:00~ご飯がなくなり次第終了(ランチタイムは~14:30)
- 休み
- 毎週月曜日、第2・4日曜日
- 駐車場
- なし