時代を超えて愛される、会津のご当地パンを製造

会津坂下町の『金子製パン店』は、スーパーや道の駅での卸販売、学校給食のパンの提供をメインとする地元密着の会社。会津のご当地パン「バターパン」や「カステラサンド」など昔から変わらないラインアップが幅広い世代の人気を集めている。

「季節により材料の配合を変え、食感や食べやすさにこだわっています」と話すのは製造担当の増田圭吾さん。長年培ってきたレシピを大切にしつつも時代に合わせた工夫を取り入れ、思い出の味を守っている。

一つひとつ丁寧に手作り。地元で愛され続ける味

昭和33年の創業以来、伊達市内の幼稚園や小・中学校に給食用のパンを納めており、地元では馴染み深い老舗店『ショーケーフーズ』。独自にブレンドした小麦粉や蔵王産の卵など、厳選食材を使用。

毎朝生地から仕込み、焼き立ての商品を伊達市内各所に直接配送している。「道の駅国見あつかしの郷」には約50種類がずらり。定番の「食パン」や「ピザ」の他、「ミニ菓子パン」（5個・370円）や「そぼろパン」（3本・250円）などまとめ買いできる商品も人気。

食材の良さを引き出す体にやさしいパン作り

東京のパン教室に通い技術を学んだという郡山市『Home Made Endoh（ホームメイドエンドウ）』店主の遠藤さん。店を始めて2023年で12年目だ。「白神こだま酵母」で作るパンは、香りが良く、噛めば噛むほどコクのある味わいが広がる。

材料には、北海道産小麦粉や日本の伝統的な海塩「海の精」など選りすぐりのものを使用。卵や牛乳、バター不使用の商品も多く、家族みんなが安心して味わえるパン作りを心がけている。秋は郡山のブランド野菜「めんげ芋」や「おんでんかぼちゃ」を使ったパンも販売予定だそう。

麓で丁寧に焼き上げる自家製酵母のハードパン

二本松市の『いっさ』は店名の通り、二本松市岳エリア・安達太良山の麓に工房を設け、諫早（いさはや）さん夫婦が二人三脚で営む。商品は自家製酵母で作るハード系パンが中心。ライ麦パンには、オーガニックのライ麦と福島県産小麦「ゆきちから」を使用。

35％、50％、60％とライ麦の割合が異なる商品を用意しており、食感や味の違いを楽しめる。カンパーニュは、北海道産小麦をベースに、福島県産小麦と少量のライ麦を加えて作る。香ばしい風味と噛み応えのある食感をぜひ試してみて。