「ふくしま定食部」コラムも、おかげさまで80回!
今回は、桜の季節にさくら通りをと、郡山駅から西へウォーキング部活動。たっぷり40分ほど進むと、リニューアルされたばかりの開成山公園が現れます。


その桜の名所の北西かどに、今年(2024年)2月オープンの新店「中華bal SAKURA」さんはあります。
営業は夜のみですが、17時オープンはありがたく夕方散策に最適。ホームベースのような五角形の佇まいに、ホームインするようにドアを開ければ、ビビッドな赤の空間。
バルと銘打たれている通り、イタリアなロッソと中華な赤が融合した店内。「赤」は火を象徴し、繁栄と成功を意味するので、中華料理店ではテーブルを赤にして、お店の繁栄とお客様の幸運を願っています。

早速、カウンターに陣取ったら、前もって決めていた「豚キクラゲ玉子炒め定食」をオーダー。
歩いて来たということでドリンクもチェック。ビールなどの他に目を引いたのは「大七」のラインアップ。店主曰く、いろんな銘柄を揃えるより、1銘柄をスペック違いで置きたかったとのこと。
これは、熟成感のあるふくよかな旨みと酸味を、中華に合わせてみて欲しいという店主からのメッセージと受け取りました。ここは、定食前にホイコーローと合わせて、ぬる燗でいただきましょう。
以前お邪魔した際に、まず驚いたのはメニューのバリエーション。麻婆豆腐3種、鶏の唐揚げ5種、そしてチャーハン17種の圧巻!


あれこれ気になりましたが胃袋はひとつ…。麻婆豆腐にしようか、チャーハンも旨そうだなと、迷いに迷ってハイブリッドな「黒麻婆チャーハン」をチョイスすることに。
チャーハンを炒め始めると、油が鍋をなぞる音に、鍋とお玉が当たる音、シャッシャッと次第に仕上がっていく音。技術の確かさが耳から伝わってきます。


甜面醤や花椒の効いた本格麻婆に、まろやかな甘みの中国醤油が相まったシビ辛な味わい。その隣りには強火で炒められたチャーハン。その香りとビジュアルに食欲が掻き立てられます。
1本300円に誘われて追加した「手作り春巻き」も、スティック状で食べやすく、かじると、ブリブリに海老が詰まっていて食べ応え十分。

待つこと10分ほど。「ホイコーロー」がぬる燗を従えて到着です。
シャキッとしたキャベツ・ニンニクの芽などのほか、薄く衣を纏った分厚い豚バラにも豆板醤や豆鼓がよく絡んでたまらなく濃厚なコク。

余韻があるうちに生酛を流し込めば、口の中に芳醇に旨みが広がります。桜を愛でてきた流れもあり、この段階ですっかりお花見気分のいい気分。
ここで、本日のメイン「豚キクラゲ玉子炒め定食」が運ばれてきました。

オイスターソースや鶏がらスープ、ごま油の風味が鼻腔をくすぐるふんわり玉子を頬張って、さらに負けないくらいにたっぷりとご飯を頬張れば、口の中が満足感の過積載。
竹の子、チンゲン菜、キクラゲ、玉子。それぞれの具材の厚みや火の入れ方も計算されていて絶妙。特に辛味が得意ではない方にオススメですね。

四川な麻婆豆腐、山東な豚キクラゲ玉子炒め、広東な中国醤油。郡山市桑野にて中華を統一した気分です。
気軽に立ち寄れる“中華バル”。チャーハン制覇するのにも半月を要するほどのバリエーション。多彩なメニューは、仕事帰りの夕飯でも良し、バル感覚でちょい飲みも良し。
冬の寒さに負けぬよう、また夏の食欲増進に、香辛料や甜麺醤などの濃い調味料を使う味わいは、さしづめ福島県民が欲する味なんです。

バルと中華を兼ね備えた「SAKURA」さんは、本格中華と町中華の良いとこ取りなお店でした。
ごちそうさまでした。
Information
中華bal SAKURA
- 住所
- 電話番号
- 080-9972-9250
- 営業時間
- 17:00〜23:00(22:00ラストオーダー)
- 休み
- 毎週月曜日、第1火曜日、第3火曜日
- 駐車場
- あり
- リンク
-
https://cbal-sakura.com/
- 備考
- 2024年2月14日オープン