記念すべき第100回のふくしま定食部は、個人的ベスト食堂の一つ「かわら食堂」さんと決めていました。
郡山駅前を抜け、県道17号「郡山停車場線(旧国道4号線)」を南へ。
近くには貨物ターミナルがあったことからトラックなどの往来が多い場所。そんな旧4号国道沿いから郡山市の発展を見守ってきた食堂、それが『かわら食堂』さんです。
現在の姿に改装されたのは令和4年(2022年)。改装前の大衆食堂然とした雰囲気も情緒があって大好きでしたが、改装後のモダンな雰囲気も大好き。
古くからのファンの心を揺さぶるのは、旧店舗の青文字の看板が駐車場に移設されて残っていること。ここからも先代から受け継がれる“かわらイズム”を感じます。
引き戸を開けると、大きな窓と木材を活かした明るい店内。入り口の向きは変われど、土間コンクリートの床が踏襲されていて、足裏から大衆食堂らしさが伝わってきてうれしくなります。
テーブル席や小上がりもありますが、調理を眺められるカウンターが定位置。
オーダーはかわら食堂さんの代名詞「もつ定食」。そこに「マカロニハーフ」と「酪王カフェオレ」を追加しましょう。
それでは、100回を記念して酪王カフェオレで乾杯を。食堂を愛し食堂に愛される定食部として、楽しい定食ライフを発信し続けたいと思います。
かわら食堂さんと酪王牛乳の繋がりは古く、近くにあった「福島日野自動車」から出前を受けると牛乳だけの注文の時もあり「うちは牛乳屋か?」と思ったと笑いながら仰います。
令和3年(2021年)に福島日野自動車は須賀川に移転しましたが、酪王牛乳がメニューにあるのはこの名残り。※現在、出前は行っておりません
改装を機にメニューは選抜されましたが、かわら食堂さんらしいラインアップが健在。個人的に、もつ気分じゃないときはハムエッグ定食やニラレバ定食。麺気分のときはタンメン。
ハムエッグは赤いプレスハムと目玉焼きの2ペア。ハムの配置をマイナーチェンジしたハムエッグはさらにご馳走感が増しました。
ニラレバ定食は、火の通し方も抜群なニラともやしの歯触りに肉厚レバー。にんにくの効いた醤油味でご飯がすすみます。
ビシッとしっかり目の塩味に野菜の旨みが溶け出したタンメン。スープを引き連れる明石田製麺の中太麺が啜るほどにいい塩梅。老舗らしい味わいで人気なのも頷けます。
「納豆のカラシ、うちのは辛いからね~」気さくで温かい会話、おもてなしの接客はずっと変わらず。
変わったのはディープな空間を演出していたアイテムたち。食器など健在なものを見つけては懐かしさに浸ります。
手書きで書かれた「御献立表」のほか、切り株に書かれたメニューの味わいが大好きでした。特に細いところに書かれたカツカレーの文字!
ナポレオンズの頭ぐるぐるマジックで使うようなシルバーの箸立ても、「ごはんですよ」の瓶に入った七味も、そのすべてに大衆食堂の魅力が凝縮していました。
さて、待つこと10分ほどで「もつ定食」が「マカロニハーフ」を伴って到着です。
とろとろに煮込まれた、くせのない豚もつとこんにゃく。にんにくと生姜がほんのり効いた濃厚味噌の余韻のうちにご飯を頬張ってうっとり。
赤子の耳たぶのようなやわらか“もつ”と、俺たちのナタデココ“こんにゃく”の異なる食感の同居も楽しく、白磁の皿に記された赤文字のノスタルジーも相まって口の中が至福で渋滞。
一度、味噌汁を啜ってリセットしたなら、マカロニサラダへ箸を移動。もったりとしたポテサラ寄りのマカロニサラダ。うれしいハーフサイズは定食のオプションとしても、ビールのお供としてもありがたい。
MM(もつ・マカロニ)セットを堪能したらお会計ですね。レジ脇に発見したマッチから「長年のご愛顧ありがとうございます!」と聞こえた気がしました。
昭和43年(1968年)の創業当時、現店舗の後ろにあった瓦店が経営していたので『かわら食堂』。29年前の平成8年に先代が店名もそのままに引継ぎ、令和4年に改装。味わいはもちろん雰囲気、接客、継承されたことも含めた、そのすべてにおいて大好きな食堂。
第100回に取っておいた個人的ベスト食堂。
郡山駅は明治20年(1887年)の開業当時は終着駅。これからも食堂を愛する腹ぺこたちの終着駅として“かわら”ず在り続けてください。
ごちそうさまでした!
Information
かわら食堂
- 住所
- 電話番号
- 024-945-0192
- 営業時間
- 11:00~14:30/17:00~20:00
- 休み
- 不定休
- 駐車場
- あり


