絶妙の一筆
神秘の幻想光景はいつも夕暮れとともにやってくる。柔らかくたなびく雲は桃色に染まり、只見川の水鏡はその天空を鮮やかに映し出している。川面には白雲の川霧がさまよい、絶妙の一筆の如く、幽玄の世界を繊細に描き出している。絵にも描けない美しさの中を、やがて列車は粛々とやってくる。
彩雲の天空も絶妙の一筆も、神々の気まぐれが織りなす偶然の賜物ゆえに、365日、数十年の時を刻んでも二度と同じ光景に出合う事はない。
撮影は会津川口駅付近の上井草橋から。橋の根本に数台は駐車できるが、大志集落を望むビューポイントがほど近いので、そこに停めれば橋までは徒歩3分ほど。橋の幅は狭いので三脚の使用は避けていただきたい。
夕方の撮影ではあるが、絞りは所持するレンズの最小値にし、ISO感度を上げれば手持ちでも撮影できる。橋の上から会津川口駅が撮れるので、早めに現場へ行き駅に停車中の列車を望遠で撮影した後は、お好みの画角で撮影する事ができる。
文・写真/星 賢孝
Information
金山町・夕暮れを走る只見線車両
- 住所
- 【今回の撮影スポット】
- 備考
- 撮影の際は安全に十分ご注意ください