季節は七夕ですね。短冊に"世界中のお腹と心が満たされますように"などと書いた部員のみなさんもいたことでしょう。
さて、第25回の「ふくしま定食部」は、二本松市は岳温泉に昭和23年創業の老舗『成駒』さん。
岳温泉のメインストリート。坂を見上げた左角に位置する、どこからでも目に入る場所に成駒さんはあります。
中に入ると、紫紺の暖簾の上に掲げられたソースかつ丼・ヒレ・ロースの木札も誇らしく出迎えてくれます。
今回は小上がりにご案内いただき、立てかけられたメニューに目を通します。やはり成駒さんですからソースかつ丼ですよね。今日は朝からヒレ気分でしたので、すぐに決まりです。
メニューの下に書かれた温泉たまごは100円の文字。「格別」と書かれていてはトッピングしない手はないです。
注文までの時間、何気に目にしたドリンクメニュー。食堂の賑わいと温泉街に来た解放感とで"夢の味バヤリースオレンジ"を食前にいただくことにしました。
脚付きグラスにたっぷりと湛えられたバヤリースは、なんとも豪華。これは温泉入浴後におじゃますればよかったなと少し後悔。
優雅にオレンジジュースを堪能していると、温泉たまごが先行して到着。きれいに包装されていて、愛おしささえ覚えます。
ほどなくして、丼の北半球を持ち上げるボリューミーな「ソースかつ丼(ヒレ)」が到着です。
かんざしのように添えられたレモンを搾ったり、別添えのカラシを乗せたりしながら、我を忘れてガブガブといただきます。
ご飯が見えたところに温泉たまごを滑り込ませると、ふたたび丼の中は満席に。
ピアノの鍵盤ほどはあろうかという厚みのかつは、衣はサクッと肉はやわらか。たまごを纏わせて奏でるように食べ進みます。
美味さとボリュームで満足になったら、小鉢のもやしでクールダウンです。
店主の祖先は、かつて二本松藩で馬に関する仕事をしていたそう。それに加え、食堂として成功するようにという願いから『成駒』と初代店主が命名したといいます。
そのためお店には、200年前の二本松藩時代の貴重な重箱も。二本松という土地や、祖先に対する想いが伝わりました。
雨の日の食堂と温泉。贅沢なコースでした。次回も空腹でおじゃまします!ごちそうさまでした。
Information
ソースかつ丼 成駒(なりこま)
- 住所
- 電話番号
- 0243-24-2412
- 営業時間
- 11:00~15:00
※土・日曜祝日は11:00~15:00/17:00~19:00
※営業時間はお問い合わせください - 休み
- 毎週火曜日
- 駐車場
- 10台