夏真っ盛りの8月。定期的に定食をいただいている部員の皆さんは夏バテ知らずですね。
第36回の「ふくしま定食部」は、福島市鎌田の北環状線を東へ。新幹線の線路を潜ったら左手に見えてくる赤い外観『居酒屋しげちゃん』におじゃまします。
大学や東福島駅もあるエリアですから、飲食店や菓子店などもあり、特にこちらは夜の部の人気店として地域の重要な存在です。
入り口は幹線道路から見て裏手、和紙張り調のスクエアな看板が目印。カウンターももちろんありますが、落ち着く店内の雰囲気もあり、靴を脱いで座敷に上がりたくなっちゃいます。
さて、ランチメニューですが、やはり元寿司職人の店主。トップには海鮮系の丼メニューが来ますよね。
しかし、以前いただいて気に入った、豚角煮定食の塩味を味わいたかったので、今日は迷いません。せっかくですから、もつ煮も追加オーダーしましょう。
メニュー表のランチも多彩ですが、その下のスッポン、フグのフルコースも気になって仕方ないです。
以前は生け簀にスッポンを入れていたそうですが、脱走されたことがあり、今では予約の都度仕入れるようにしたとか。
何しろ、コースが安すぎですよ!
座敷でゆったりくつろいで、銘酒の瓶越しに透けた日差しを眺めていると、「焼酎は鹿児島から直接の仕入れで、日本酒もお客さんのリクエストで入れているんですよ」と教えていただきました。
このラインナップ、さらにはフグのひれ酒なんて貼り紙を見たら、ますます夜におじゃますれば良かったなと後悔。
メニューに心躍らせていると、テレマーク姿勢で広げた両手のような、鮮やかな器に盛られた豚角煮(塩)定食ともつ煮が着地です。
そうそう、これですよ。
出汁と塩でやわらかく、やわらかく炊かれた角煮が、うま味出汁を揺らしています。
さっそく角煮に箸を入れると、ほぼ抵抗なくスッと肉の繊維に吸い込まれます。
ほぐれた角煮にカラシを添えて頬張ると、噛んだそばから旨みの大流出にうっとり…。目尻が下がり、口角は上がって、まるで別人のような顔でしばし堪能します。
塩味なので、角煮の脂身の味わい、出汁の風味をダイレクトに感じて、うっかり食べきってしまいそうなので、一旦、強制的にもつ煮に箸を移します。
もつ煮もまた、よーく煮込まれていて、口に入れた瞬間、とろけるような柔らかさ。歯も歯茎も、顎の出番すらないほどの柔らかさに味噌味が染みて、これまた美味いです。
「ぢぃーぢぃー焼」や「牛たたき」も気になりましたが、この組み合わせも正解でした。
ちょっとした表札か、プラレールの2両目ほどのサイズの角煮は、おかわりしたくなる味でごはん一膳では足りないですね。
食事が終わるタイミングを見計らっての、店主から女将へのコーヒーの合図も絶妙。座敷で食後のコーヒーをいただくクールダウンは幸せなひとときです。
「しげちゃん」は店主のお名前。
創業22年、その前には東京で8年。北信支所前で寿司店をされていたこともありました。
ずっと鎌田の地に根差して、地域に愛されるお店は、店主の確かな腕と気さくな女将の人柄が伝わる味わいでした。
居心地のいいお店にまた寄らせてください。
ごちそうさまでした。
Information
居酒屋しげちゃん
- 住所
- 電話番号
- 024-553-9110
- 営業時間
- 11:30~14:00/17:00~23:00
※土・日曜祝日は夜営業のみ
※営業時間はお問い合わせください - 休み
- 無休
- 駐車場
- あり