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ふくしま定食部

腕もアイデアも麺に負けない極太さ。二本松で「なみえ」の10年をすする

第43回「杉乃家」

  • 情報掲載日:2021.03.07
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

2021年3月の第43回「ふくしま定食部」。

東日本大震災から10年の巡りあわせに訪問させていただくのは、二本松駅を出てすぐ左前方へ徒歩3分ほど。二本松市 市民交流センターの1階にあります「杉乃家」さん。

二本松駅を降りると、二本松少年隊士が切っ先で「杉乃家さんはこっちだよ」と案内してくれます※いずれも彫刻家・橋本堅太郎作
二本松駅を降りると、二本松少年隊士が切っ先で「杉乃家さんはこっちだよ」と案内してくれます※いずれも彫刻家・橋本堅太郎作
さらに進むと、日本女子大時代の若き高村智恵子さんも「杉乃家さんはこっちよ」と教えてくれます
さらに進むと、日本女子大時代の若き高村智恵子さんも「杉乃家さんはこっちよ」と教えてくれます

自動ドアを入り柵越しに歩みを進めたら、迷いなくターンを決めて暖簾を潜ります。

感染症対策も万全に、中央のテーブル席を案内していただきました。

年季の入った暖簾の風合いも歴史を感じます
年季の入った暖簾の風合いも歴史を感じます
感染症対策万全な店内。安心して食事できる空間
感染症対策万全な店内。安心して食事できる空間

さて、メニューですが、杉乃家さんの代名詞「なみえ焼そば」だけイメージしていたなら大間違いです!

杉乃家さんは、移転前の浪江町ではうどんや定食を提供していた庶民的な食堂でした。

今日は定食部、「なみえ焼そば定食」をお願いしましょう。そして二本松ですから、お膝元の日本酒から「千功成」を添えさせていただくことにします。

この日は杉乃家さんから歩いてすぐの蔵元、「千功成」さんのお酒を添えてみました
この日は杉乃家さんから歩いてすぐの蔵元、「千功成」さんのお酒を添えてみました
以前おじゃましたときには、奥の松を。お酒をいただけるのは、駅近接食堂の特権ですね
以前おじゃましたときには、奥の松を。お酒をいただけるのは、駅近接食堂の特権ですね

看板メニューの「なみえ焼そば」はもちろん、オリジナリティー溢れるメニューもぜひ押さえていただきたいものです。

特に、娘さんの合格を祈願して、粘り強く勝つようにと考案された「必勝かつ(勝)丼」は、煮込みカツの玉子が固まる直前に、納豆を載せたクセになる一品。

納豆がカツを包んで、滑らかでまろやかで楽しい味わい。

「必勝かつ丼(1,100円)」は、ビタミンB1やタンパク質なども摂れるスーパーなカツ丼
「必勝かつ丼(1,100円)」は、ビタミンB1やタンパク質なども摂れるスーパーなカツ丼

店名は、店主の修業先(横浜市)の屋号から付けられたのですが、そこでのメニューにアレンジを加えたオリジナリティー光る「サンマーメン(※)」も必食の一杯。

サンマーメンらしい中細麺に合わせるのは、ソースの酸味を活かしたスープ。
横浜でのそれは醤油味でとろみのある印象ですが、杉乃家さんのスープはソースのコクと酸味がダイレクトに伝わってきます。そこに"追い酢"もできますが、そのままでも十分な酸味なのです。

ソースなサンマーメン、クセになるコク!酸味!思い出すだけでヨダレが出ます。

※サンマーメン…神奈川県のご当地ラーメン。サンマは入っていない

丁寧に下処理されたもやしと中細麺が、なみえ焼そばイズムを纏ったスープとよく絡む「サンマーメン」(800円)
丁寧に下処理されたもやしと中細麺が、なみえ焼そばイズムを纏ったスープとよく絡む「サンマーメン」(800円)

さて、先行して「千功成」のクリアなボトルがグラスと共に運ばれてきました。

それと同時に厨房からやってくる「なみえ焼そば」を炒める音と、ソースの香ばしい香りが、五感を刺激し始めます。

店主・芹川さんの鍋を振る姿に、ほっとする浪江町時代からのお客さんも多いのでは
店主・芹川さんの鍋を振る姿に、ほっとする浪江町時代からのお客さんも多いのでは

待つこと約10分。お盆の上には極太の焼きそばとごはんが定食として運ばれてきました。

焼きそば、ごはん、味噌汁に小鉢。なかなか食べ応えのあるビジュアルですが、それを凌駕してなんともうまそう!

満足満腹な「なみえ焼そば定食」(870円)
満足満腹な「なみえ焼そば定食」(870円)

青磁色の大堀相馬焼(※)に盛り付けられた杉乃家さんの焼きそばは、豚肉ともやしのシンプルな具に直径6㎜の麺。

特注の極太麺と、相馬市から取り寄せる成田もやしはそれぞれ250gと同量のボリューム。ソースは、複数をブレンドして寝かせたこだわりの味わい。

※大堀相馬焼…浪江町の伝統工芸品

麺、もやし、豚肉とひと掴みで充実の配分
麺、もやし、豚肉とひと掴みで充実の配分

いつまでも舌なめずりしていたくなる、後引くコクのあるソースに、あつあつモチモチな麺がよく絡んで、頬張ると堪らなく満たされます。

夢中ですすっていますが、ここで七味ニンニクを振りかけましょう。程よい辛みとニンニクの風味が焼きそばにぴったりで、食欲を一段上げてくれます。

七味ニンニクをさっと振りかけた味変もオススメ
七味ニンニクをさっと振りかけた味変もオススメ
定食の醍醐味、焼きそばをごはんに乗せて、祭り開催
定食の醍醐味、焼きそばをごはんに乗せて、祭り開催

日替わりの小鉢は、ラッキーにも白沢とろろ(※)。以前、「とろろ定食」をいただいたときは、その見事な粘り気と滋味あふれる味わいが贅沢で気に入りました。

「とろろ定食」(850円)は期間限定
「とろろ定食」(850円)は期間限定
艶やかで色の濃い卵を乗せたとろろにうっとり
艶やかで色の濃い卵を乗せたとろろにうっとり

「とろろ定食」は白沢とろろを、選べる麺メニューとごはんと一緒に味わえます。この日はラーメンとのセットでいただきました。

※白沢とろろ芋…本宮市白沢地区の特産品

さて、焼きそばの方に戻ります。

完食した皿に現れる九頭の馬は、「何事も馬九行久(うまくいく)」として古来より縁起が良いとされるもの。ちなみにこの皿は、「なみえ焼そば」提供店で結成する「浪江焼麺太国」の認定を受けたお店にだけ授与されるものです。

縁起の良い九頭の馬が描かれた大堀相馬焼は認定の証
縁起の良い九頭の馬が描かれた大堀相馬焼は認定の証
店内には額装された九頭の走り馬も
店内には額装された九頭の走り馬も

大堀相馬焼の青磁色の器面に広がる細やかな「青ひび」は、鉄分を含んだ釉薬が還元炎焼成後に冷やされてできます。この地模様に重ねられる"ふくしまのフェラーリ"こと、走り駒の躍動感に負けない箸さばきを披露したくなりますね。

浪江町の2つの名物の融合。「なみえ焼そば」を「大堀相馬焼」に盛り付けた、まさに一杯の浪江町。

今年(2021年)で創業45年。浪江町では長年、焼きそばもうどんも手打ちで打ってきました。

手打ちの麺は包丁で切りますが、普通に切っても面白くないだろうと、現在の極太焼きそばが誕生したそうです。

杉乃家さんにはこれまで何度もおじゃましておりますが、東日本大震災で被災したお店への応援の気持ちからだけではなく、おいしいから食べに来ていることをあらためて実感しました。

おみやげにオススメの「杉乃家ソースかりんとう」(350円)
おみやげにオススメの「杉乃家ソースかりんとう」(350円)
ソースパウダーはひそかに日本酒にぴったり
ソースパウダーはひそかに日本酒にぴったり

さて、好物の「ソースかりんとう」を購入して帰りましょう。このかりんとう、実は日本酒に合うんですよね。

口の中をソースで満たしたくなったら、また寄らせてください!

杉乃家さんは、夜の外観もきれいな「二本松市 市民交流センター」内
杉乃家さんは、夜の外観もきれいな「二本松市 市民交流センター」内

ごちそうさまでした。

Information

杉乃家
住所
営業時間
11:00~15:00/17:00~20:00
休み
毎週月・火曜日
※変更となる場合あり
駐車場
二本松市 市民交流センターP
(9時~21時までに入庫した車両に限り1時間無料)

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