![【「霧幻峡の渡し舟」の上から撮影した、只見線車両(大沼郡三島町早戸地内)※写真は2021年7月下旬撮影】[撮影機種:EOS R5、手持ち撮影、シャッター速度:1/1000、F10、絞り優先]](https://www.cjnavi.co.jp/assets/uploads/2022/07/1f06eb3a74a9578691c4246ab6851487-760x523.jpg)
畏敬(いけい)の絶景
うららかな天気に誘われて、自宅前の庭で原稿を打っている。涼風のときめきが運ぶ小鳥のさえずりに、身も心もとろけそうになっている。
この時期からの早朝の涼風は、川面を埋める濃霧を自在に翻弄し、霧幻(むげん)峡谷は神々が逍遥する畏敬の絶景にまで昇華させ、そして瞬時に消滅させる。神々の翻弄に飲み込まれそうになった車両は、辛うじて踏ん張ってその存在を鼓舞している。
シャッターを押す指を休め、耳を澄ますと、ちょうど列車のやさしい笛の音が聞こえてきた。風はのんびり緩やかに流れ、万感至福の夢を刻んでいる。
写真は、早戸駅からめがね橋に向かう列車を「霧幻峡の渡し舟」の上から撮った一枚。乗舟は列車の通過時間を勘案して「金山町観光物産協会」(☎0241-42-7211)、または「霧幻峡の渡し」公式予約サイトから。2022年の舟の運航は11月中旬まで。
文・写真/星 賢孝
Information
三島町「霧幻峡の渡し舟」の上から撮影した、只見線車両
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