哀愁の煌めき
復活のシンボルでもある叶津川(かのうづがわ)橋梁を、列車は粛々と渡っている。晩秋の哀愁に華を添えるように、夕陽は燦然と輝いて穏やかな水面を染め上げている。
遠い彼方にそびえる秀麗・浅草岳が白く染まるのも、あと指折り数日後に迫っている。長く辛い厳冬期を間近に感じて、人は哀愁と寂寥の狭間を漂っている。「負けるなよ!」と叫ぶ天地の煌めきと躍動の列車は、神が与えた“人間への励まし”なのかもしれない。
撮影は、叶津川堤防上の農道に入り、通行車両の邪魔にならない場所に駐車。河原には歩いて降りることができるが、豪雨の後は、水量が増えるので立ち入りは控えたい。
朝晩の寒暖の差が激しいので、着衣にも留意しよう。撮影時のレンズは24mmから105mm程度を使用。夕景なので、三脚の使用が有効である。
文・写真/星 賢孝
Information
夕陽に染まる晩秋の「叶津川(かのうづがわ)橋梁」を走る只見線列車
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