厳寒の魔術師
絶景只見線のシンボル的存在に昇華した大志集落ビューポイントは、福島県が景観整備をして出現した、比較的新しい絶景スポットである。水面からそびえ立つ白い山塊をそのままに映し出す水鏡と、その水鏡にせり出す小さな集落を従えて、列車は厳寒峡谷を颯爽とやってくる。
千古の昔から変わらぬ日本の田舎そのものの情景に、人々は歓喜に震えながらシャッターを押している。列車の風圧が頬にそよぐと、喜色満面の笑顔が大きく弾け、チャイナ言語の歓喜の声が峡谷にこだましている。「只見線はまるで魔術師のようだね」と誰かが感無量にはしゃいでいる。
撮影場所は国道252号の「かねやまふれあい広場」で、駐車できる広大なスペースもある。只見線・会津川口駅から徒歩でも15分程で行ける。撮影レンズは24mmから105mmでも良いが、大志集落の右を走る列車まで撮るのであれば24mmから240mmがベストとなる。
文・写真/星 賢孝
Information
金山町の「かねやまふれあい広場」から撮影した只見線列車
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