黄金峡谷
厳冬峡谷に、小さな集落が静かに佇んでいる。朝日が差し込み、峡谷は黄金に染まり、只見川の水面に神秘の輝きを投影している。集落は雪景色に調和し、穏やかな静寂が漂っている。その家並みのそばを、只見線の小さな列車が走ってくる。優雅な時間を楽しむように、列車は白銀の世界に溶け込み、峡谷の山塊は雄大なシルエットを水面にそのままに映し出し、雪粉が空を舞っている。
大志の集落からは温かな炊煙が空に昇っている。素朴な家並みは、日本の悠久の原風景をそのままに伝えている。3月の春はまだ遠く、住民は寒さに震えながらも、助け合い懇意に交わり厳寒の時季を強く乗り越えている。
撮影は、国道252号にあり駐車ができる「かねやまふれあい広場」から。本写真を撮るには250mm以上の望遠レンズが欲しいところだが、列車は撮影地点のそばを通るので、広角レンズも必要になってくる。広範囲のズームレンズが一番良いが、難しければ広角と望遠のカメラ2台を準備されたい。列車が来ればレンズ交換をする余裕はないと思う。
文・写真/星 賢孝
Information
「かねやまふれあい広場」から撮影した大志集落
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