『めし ひろ田』は2021年12月16日をもって閉店しました。
もうじきバレンタインですが、定食部員への告白の際は、チョコにライスと味噌汁を付けていただきますよう、部を代表してお願い申し上げます。
さて、記念すべき第20回目の「ふくしま定食部」は、新店でありながら間違いのない『めし ひろ田』さん。
新築移転の「大原綜合病院」隣にできた商業ビル「上町テラス」入り口の、ドア、暖簾と通過して、コの字カウンターに向かって一直線。最短ルートで着席です。
テーブル席もいいですが、やはり大鍋前を陣取るカウンターの雰囲気がなんともいいですよね。
店主の廣田さんの『いらっしゃい!』という気持ちのよい声に、食道エスカレーターの電源を入れます。
いつもですと、じっくりと煮込まれた「マトン煮込み定食」や、市場から仕入れたばかりの新鮮で身の厚い「アジフライ定食」をいただくところですが、今日は土曜日。憧れていた“チャーシューエッグ定食”があります!
店名に“めし”と冠されたとおり、美味い飯をお腹いっぱいいただける上に、チャーシューエッグですから。おのずと期待値は高まります。
ライスは麦飯で、小・並・大が同料金のうれしさ。ここは迷いなく「大」でお願いすることにします。
店内のテレビは、ちょうど高校サッカーの準決勝。居合わせたお客さん皆で、ちょっとしたパブリックビューイング状態に。福島県代表を応援する雰囲気、目の前の大鍋から対流してくる温かい空気に包まれながら、サッポロラガーを手にしばし待ちます。
待つこと10分ほどでしょうか。
お膳のなかには、目玉焼きの上の分厚いチャーシュードミノ!
それを太陽とするなら、惑星のようにぐるりと小鉢、味噌汁、漬け物、ごはんが囲みます。
さて、まずはチャーシューの階段を降りるように、上の段からいただいていきましょう。
真っ白な皿からチャーと抜いてシューと口へ運ぶと、甘辛いタレをまとい、スパイスも伴って……すぐさま後追いライスと渾然一体となり、胃袋へ吸い込まれていきます。
そして食べてすぐに、チャーシューだけじゃない、麦飯の美味さに気づきます。
2枚目のチャーシューは、下に隠れた目玉焼きに、ホームベースにヘッドスライディングした左手のごとくかすめて、マイルドな味わいにして楽しみます。
野菜がたっぷりなのもありがたいですね。皿の半分が野菜だと、それだけで健康になれた気持ちになります。
お寺の柱の上についている擬宝珠(ぎぼし)にも似たビジュアルのマヨネーズを崩しつけて、シャキシャキといただきます。
ごはん、食事への愛情、こだわり。バランスを考えたふくしま食材の一汁三菜。
よーく考えられた“本当の食事”のできるお店でありながら、幼少の頃の廣田家の思い出の味、マトン煮込みやハムめしのメニューに、食卓の楽しさ・温かみをお裾分けしてもらえたような気持ちです。
大原綜合病院へ入院していたら、ちょっと外出許可申請が増えてしまいそうな、そんな体が欲するめし処。お腹も心も温まって、さて、土曜日の後半戦へ繰り出します!
ごちそうさまでした。
Information
めし ひろ田
- 住所
- 電話番号
- 024-572-5333
- 営業時間
- 11:30~14:00ラストオーダー/17:00~22:00(21:30ラストオーダー)
- 休み
- 毎週日曜日、第3月曜日
- リンク
-
http://tanatsumono.co.jp/