まだ初夏だというのに暑さが続いた5月。
ちょっとお疲れ気味の体に元気をいただこうと訪れたのは、郡山西部環状道路と郡山南インター線が交差する辺り。ダークブラウンの外観に大きな窓、黄色い看板も印象的な『四川名菜 天心』さん。

ドアを開けると、創業22年の歴史を感じさせない、大きな窓から陽射し差し込む明るい店内。ひとりの時はカウンター席へご案内いただきます。
こちらは、陳 建一さんの直弟子という名店でありながら、定食や麺類、丼と、家族や友人と本格四川料理をカジュアルに楽しめる居心地の良いお店です。


行きつけのおでん屋さんに、黒酢の酢豚がおいしいと教えてもらい、初めて訪問したのが移転前の13年前。
以降、「麻婆豆腐」や「五目焼きそば」を織り交ぜつつ、「酢豚定食」をリピートしてきました。“ミニ”麻婆豆腐丼と“ハーフ”五目焼きそばを組み合わせるのもよくやるオーダーです。


赤坂「四川飯店」で腕を振るわれた料理長が作る、陳 建一氏直伝の“麻”で“辣”な麻婆豆腐は、程よい辛味と豆板醤の奥深いコク、黒胡椒のキレ。そして爽やかに口中を通り抜ける山椒の風味が大好きです。豆腐もオリジナルのこだわり麻婆は、必食のひと皿。
食材それぞれの火の入りが絶妙で、食感も楽しい五目餡と、焼き目がついたモッチリ麺とが絡み合う「五目焼きそば」も人気。

やはり今日は、天心さんに足を運ぶきっかけとなった「酢豚定食」をいただくことにしましょう。定食に付く搾菜を想定して、ノンアルではありますが「ドライゼロ」をオーダー。
グッとひと口、喉を潤したと思ったら、10分も経たずに「酢豚定食」が運ばれてきました。

赤茶の酢豚とは異なる、漆黒の酢豚特有のまろやかでコクのある酸味、そして黒酢というだけで醸し出される健康的な雰囲気!
まずは、玉子スープをずずずっと啜って、胃袋を温めましょう。やや硬めのとろみスープは、ゆっくりと口に留まり、甘み・旨みを余韻長く楽しめます。

さて、酢豚に箸を移すと、餡が掛かってもサクッと香ばしいロース肉が柔らかく、黒酢の酸味と相まった旨みが広がります。
彩りを添える野菜たちも、くし切りの玉ねぎ、薄切りの人参、二等分のピーマン、キクラゲ。すべての素材が、黒酢餡をなるべく多く湛えて口まで運べるシステム。


とっておいた搾菜で残りのドライゼロを飲み干せば、最後はお楽しみの杏仁豆腐ですよね。
粉末にしたあんずの種を溶かして、最高級の生クリームとゼラチンを加えて作られるこだわりの杏仁豆腐は、まるでおぼろ豆腐のような濃厚な口当たり。
もうちょっと欲しいなと思う量が、また来たくなる理由の一つなのかも知れませんね。


お腹いっぱいになったらお会計です。
「天心」さんの大きな窓は、昼はいっぱいの陽射しが入りますが、夜は逆に窓から明かりが零れて夜行列車の車窓のような美しさ。

次回は「ミニ麻婆」+「ハーフ焼きそば」か、いや、やっぱり「黒酢酢豚」か。いずれ、バスで来て紹興酒を添えてみたいものです。
ごちそうさまでした。
Information
四川名菜 天心 郡山店
- 住所
- 電話番号
- 024-945-9296
- 営業時間
- 11:00〜14:20LO/17:30〜20:30LO※スープがなくなり次第終了
- 休み
- 毎週月曜日(祝日の場合は営業、翌日休み)※月に1回火曜日休みあり
- 駐車場
- あり
- リンク
-
http://shisen-tenshin.com/