暴風雪ビームライト
豪雪ともなれば、さしもの巨体列車も暴風雪に飲み込まれて姿を消す。その隠れた車体を撮影するには、接近戦での夜間撮影が有効となる。
身を切る寒風烈風と闘いながら対峙すると、待望の至福の刻はやがて訪れる。列車の強烈なビームライトは、襲いかかる烈風雪を闇に浮かび上がらせ、時空を越えた荘厳怒濤の大幻想絵巻は、やがて煌めきながら闇に溶け込んで消滅する。烈風に頓挫し、肝心の列車が通行不能という不測の事態も時にはあるので、「うまくいったら儲けもの」という位の余裕も見せておきたい。
四季の絶景に加え、希望の朝焼け、昔日の夕景、そして幻想闇の大咆哮と只見線の魅力は尽きることがない。
撮影地の「第一八坂野踏切」へは、磐越道・会津坂下インターから国道49号との分岐で国道252号に入り、5分ほどで左折すると到着する。近くには数台、駐車可能なスぺースがある。暴風雪の夜の撮影は危険なので、通常の夜や昼の撮影をおすすめする。
文・写真/星 賢孝
Information
柳津町「第一八坂野踏切」から撮影した、豪雪の中を走るJR只見線車両
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