山里の遅い春
豪雪の山里の小さな集落に、遅い春が訪れる。日陰にはまだ雪の残塊があるが、陽光は日増しに強くなり、雪解け水が小川となって流れている。そんな春の訪れを告げる風景に佇む太郎布(たらぶ)の集落。古民家のそばには満開の大きな桜が2本咲き誇り、花びらは涼風にそよぎながら舞っている。
小さな池の水面に映る桜と古民家は、まるで別世界のように美しい。昔ながらののどかな情景に、私は時の流れを忘れてしまう。いつも引き寄せられ、酔いしれ、感謝感激のシャッターを押す。
撮影は集落外れのため池にて。ため池脇の空き地に数台は駐車できるが、近くの下村地蔵堂前が広いためそちらに駐車し徒歩約3分。撮影には24mmから105mm程度のズームレンズが最適である。周辺には水を張った水田や畑があり、散策をしながらアングルを決めると良い。陽気に誘われて歩く地元のお年寄りに出会ったら、挨拶と撮影の許可を忘れずに。
文・写真/星 賢孝
Information
金山町「太郎布(たらぶ)集落」の春の訪れ
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