第9回目となる今回は、白河市からお薦めの店舗を採り上げたい。
このコラムでも、度々紹介してきた「白河ラーメン」。白河市はその発祥・揺籃の地であり、100軒に及ぶラーメン店が建ち並ぶ、全国有数のラーメン処としても知られる。
そんなラーメン好きにとっての聖地・白河市において、2024年3月の開業からほどなくして話題をさらい、瞬く間に人気店の一角へとのし上がった1軒がある。それが『手打ち中華そば もり』だ。
店主は、その名を全国へと轟かせる名店『とら食堂』において研鑽を重ねる実力派職人。日々、「白河ラーメン」の正統を受け継いだ1杯を紡ぎ続ける。
店舗の場所は、JR東北本線・白坂駅から約400m(徒歩5分程度)。現地到着が開店時間近くになると数十名待ちは当たり前の人気ぶりを誇る。万全を期したいのであれば、遅くとも開店1時間前には順番待ちの記帳台へと辿り着いておくことを薦めたい。
『手打ち中華そば もり』は「中華そば」、及びそのバリエーション(「焼豚麺」、「ワンタン麺」、「焼豚ワンタン麺」)を提供しており、それらを「つけ麺」バージョンでいただくことも可能。
初めて訪問されるのであればぜひ「白河ラーメン」の代名詞とでも言うべき「ワンタン麺」を召し上がっていただきたい。
思わず見惚れてしまうほど美しい琥珀色を呈したスープは、数種類の地鶏のガラと丸鶏を丁寧に炊き上げたもの。鶏油の高らかな香りをまといながら味蕾の奥深くへと浸透し、やがて、口内全体へと広がってゆく。醤油ダレの塩梅も、絶妙のひと言に尽きる。
存在感を保ちながらも、「動物系素材の出汁感を際立たせる」という本来の役回りをつつがなく全う。「これぞ、白河ラーメンの王道」という味わいは、創業からわずか2年にして既に貫録さえ漂う。
スープと合わせる自家製手打ち麺の完成度も、特筆に値する。水分をたっぷりと含む多加水麺は、確たる存在感を放ちながらも瑞々しく、1本1本に施された不規則な縮れが触感の妙を生む。
鼻腔にそよぐ小麦の香りも艶やかで、いったん手を付ければ最後、箸を持つ手が止まらなくなる。
ワンタンも、その魅力を存分に解き放つ。厚みのある衣は麺とはまた異なる独特の存在感を放ち、自家製麺と共に啜れば、舌上で小麦の二重奏が鳴り響く。餡から湧き上がる肉汁も、スープの味わいに更なるコクをもたらす「味変要素」として機能。
『手打ち中華そば もり』が、師である『とら食堂』から受け継いだ「白河ラーメン」の系譜。白河市を訪れた際には、時間を取ってでも、ぜひ足を運んでいただきたい。
Information
手打ち中華そば もり
- 住所
- 電話番号
- 0248-29-8468
- 営業時間
- 11:00~
※材料がなくなり次第終了 - 休み
- 毎週木曜日
- 駐車場
- あり
- リンク
-
https://www.instagram.com/teuchichuka.mori/


